★ジャック・ニコルソン劇場公開時来日会見レポート
2008/5/2

4月30日(水)、主演ジャック・ニコルソンが14年ぶり4度目の来日を果たし、都内で記者会見に出席しました。なお、共に来日する予定だったロブ・ライナー監督は搭乗機の機体不良に遭い、やむなく来日中止となりました。

●14年ぶりの来日ということで、印象は変わりましたか?

初来日は1964年の東京オリンピックの年で、それ以来何度か訪れているけれど、東京は少し迷路のような部分があるんだよね。今回は東京の街からは出ていないけれど、他の大都市と同様に大きな建物がどんどん増えているような印象があるよ。でも、私にとっては優しい場所だね。


●この映画の出演を決めた一番のポイントは何ですか?

他の共演者や参加者だね。ロブ・ライナー監督とは『ア・フュー・グッドメン』という作品で一緒に仕事をしたことがあって、もう一度一緒に仕事をしたいと思っていたんだ。モーガン・フリーマンは70年代初期、まだ我々が若くてワイルドだった頃から知っていたから、彼が参加していること、そして脚本を読んで、素晴しかったのですぐに決めたよ。


●スタンリー・キューブリックやマーロン・ブランドなどすごい方々と仕事をしていますが、これから共演したい方、一緒に映画を作りたい監督はいますか?

私はこの仕事を始めてから、本当に素晴らしい優秀な監督さんと組んで色々な仕事をしてきた。どの人も、もう一度仕事がしたいと思う監督ばかりだよ。俳優さんは大勢いすぎてリストが作れないよ。リストを作っても、もっと他の人もいるだろうときりがなくなってしまう。ただ、監督もやっている親友のショーン・ペンとは一度共演してみたいと思っているよ。
会場には、バケットリスト(棺桶リスト)にあなたならどんなことを書くか、という質問をしようとしている方が何人かいると思うけれど、聞かれる前に答えてしまうと、私はバケットリストについて考えたことはあるけれど、リストを作ったことはないんだ。私にとってリストとは、シャツをクリーニング屋に持っていくとか、日常の瑣末なことだからね。でももう一度だけ大きなロマンスを経験したいね(笑)。例えば中東問題の解決とか、リストに載せたい政治的な希望は沢山あるけれど、私がコントロールできることではないし、それよりも子供がちゃんと卒業できるようにとか、具体的なことを私はリストに載せると思うよ。


●本当はバケットリストのことについて聞きたかったのですが、先に答えられてしまいました。役に取り組む時にどんな準備をされますか。それとなぜテレビのインタビューには出演しないのですか?

役作りは、まず脚本をしっかりと読み込んで分析することから始めるんだ。準備のために色々な勉強もするけれど、これだけ長く俳優をやっていると、文献やリサーチよりも脚本が一番大事になってくるんだ。脚本に描かれているものを掘り下げて、役に入り込んでいく。一番最初に脚本を読むときが一番重要で、最初に読んだときにその人物の潜在意識でもって役が作られるからね。色々な意味でキャラクター自身の印象やその人生がすっと自分の中に入り込んでくるんだ。

それからテレビ取材をあまり受けないことには、ちゃんとした理由があるんだよ。演技をするときに、観客が私のことをあまりにも知っていると、演じた人物を信じられなくなると思うんだ。テレビで私がインタビューを受けるこによって知り過ぎてしまうと、仕事がやりにくくなってしまう。話すのは大好きだから、本当はテレビの取材も受けたいけれど、そういった理由でテレビの取材はやっていないんだ。


●ジャック・ニコルソン流の生き方を一言で言うなら何ですか。それと、もし天国に持っていける映画が一本あるなら何を持って行きますか。

私のライフスタイルはその日暮らしといった感じで、一瞬一瞬を生きているよ。本当に恵まれていると思うし、とても良い人生を送っている。この映画で演じたエドワードのように、最期に何がしたいかを考えたりもするけれど、特にそれについて語ったりはしないね。実は今でも最初に買った家に住んでいて、引っ越したことがないし、ラッキーな人生だよ。女性が大好きで、女性にもまあまあ好かれている(笑)。
天国に持って行く映画は選ぶのがとても大変だよ。年齢によって好きな映画は変わってくるけれど、『ゲームの規則』『パームビーチ・ストーリー』、あと西部劇も好きだ。それから黒澤明監督の『蜘蛛巣城』も大好きな映画。リストを作ってしまうと、持って行けないものが色々出てきてしまう。今言った映画の中にはリタ・ヘイワースもマリリン・モンローも出てないじゃないかと考え始めてしまうので、やはりリストは作ってはいけないものだと思うよ。


●映画の中で、スカイダイビングやカーレースをやっていましたが、最もおもしろかったシーンはどこですか。また10代、20代の若者に人生これだけはやっておけよ、というアドバイスはありますか。

アドバイスはあまり歓迎されないので、しないんだ。撮影で印象的だったのはフランスの有名なレストランでの食事のシーンだね。他にもエキサイティングなシーンはあったけれど、自分では演じてないところもあるから、それはまた別のストーリーだね。


●映画の中で「世界一の美女にキスをする」ということがバケットリストの一つにありますが、これまでの人生の中で最高のキスはどんなシチュエーションでしたか。

たくさんあるよ(笑)。ロブはありがたいことに脚本段階から参加させてくれたんだ。映画の中で私が「世界一の美女にキスをする」と書いた時に、モーガン・フリーマンが「それ、どうやってやるつもり?」と言うんだけど、私は「ボリューム(数)だよ」と答えるんだ。このように一言でウィットがきいたセリフを言えるのはとても良い脚本だと思う。

海外では「BUCKET LIST」がそのまま使えないケースが多い。僕も最初に題名を聞いたときは曖昧だと思ったし、映画の中でも説明がされているくらいなんだよ。海外にいくといろいろな名前がつけられている。でも今、アメリカの政治家たちも「僕のBUCKET LISTはこれこれこうだよ」と公言してるくらいポピュラーなもの。黒澤明の「羅生門」もそのままで充分通用する言葉になっている。だから私は映画のタイトルを変えるのには反対なんだ。でも私の仕事ではないね(笑)。


●エドワードに共感した部分、演じるにあたってモーガン・フリーマンとはどのようなディスカッションを行いながら関係性を築いていきましたか。

モーガンとの仕事は、二人ともプロでやってきているので、イライラすることはなかったよ。今までも彼とは本当に楽しい時間を過ごして来ているんだ。それに今回はお互いの役が合っている気がしたね。だから撮影もとても早くて、1〜3テイクで進んだんだ。仕事を一生懸命やり過ぎなくても、すっと上手く行く時があって、それは自分たちに相応しい、合っている役だったからだと思う。映画は生と死、信念や宗教、価値観など、人生の基本的なことをテーマにしていて、ロブとモーガンと私はそれぞれが意見を持っていたんだ。だからいかに3人の意見のバランスをとり、まとめるかがすごく大切だった。例えば、信念ということに関して、映画の中で自分の気持ちをかなり正直に表しているシーンがあるんだ。エンディングでモーガン演じるカーターは、山の上に埋めてもらうことがとても幸せだと思うんだけど、それを良し悪しで判断せずに、すっとアウトしいてるんだ。監督と私はかなり綿密にセリフを作っていたけれど、撮影前にミーティングをして、新しいアイディアがあった時は、監督に話す前に必ずモーガンに確認していたよ。


●映画のタイトルは各国で変えない方が良いとおっしゃっていて、こんな質問をするのは恐縮なのですが、最高のジャック・ニコルソンの見つけ方を教えてください。常に最新作のジャックが最高なのか、過去のオスカー受賞作品のジャックが最高なのか、それともプライベートの中に最高のジャックがいるのか。最高のジャックはどこにいますか。

当然プライベートの自分が最高だと思っているよ。記者会見で母親に言われた絶対にやってはいけないことがあるのだけれど、1つは自分を褒めること、そして比較をすること。私は今まで出演してきた映画を皆さんに気に入って欲しいと思っているし、自分の映画は全部好きだよ。人生とても幸せだったし、子供も孫もいるし、そしてある程度の成功も手にしてきた。今まで映画界で仕事をしてきて、とても良い人間関係を築き、自分も楽しかったし、何よりまた君と一緒に仕事がしたいと言ってもらえることが目安になると思う。先ほど母のことを言ったけれど、少しだけ自分を褒めようかな。この作品はワーナー・ブラザース映画が行った事前リサーチの中で、歴代2番目の高評価を受けた作品なんだ。作っているときは観客がどう思うかは分からないので、この結果はとても嬉しく誇らしいよ。


●映画の公開を楽しみにしているファンに向けて一言お願いします。

まず、私のファンでいてくれてありがとう。『最高の人生の見つけ方』をぜひご覧になってください。とても刺激がある映画で、入場料を払っても騙されたとは思わない、価値のある映画です。感傷的にはならないけれど、感動できる作品です。私は常に皆さんを楽しませたいと思っています。本当にありがとうございました。

 

 

 


★ジャック・ニコルソン劇場公開時来日!“最高の現場”を振り返る!
2008/4/30

4月30日(水)、主演ジャック・ニコルソンが14年ぶり4度目の来日を果たし、都内で記者会見に出席しました。なお、共に来日する予定だったロブ・ライナー監督は搭乗機の機体不良に遭い、やむなく来日中止となりました。

kaiken14年ぶりの日本に「東京オリンピック前の1963年に初来日して以来、東京は私にとって優しい場所、ジェントルな場所」と語ったニコルソン。

今回、初共演となったモーガン・フリーマンについて「1970年代初期から知っていた仲間。是非共演したかった」と出演を決めた理由の1つを述べ、「役柄がそれぞれに合っていたので撮影もスムーズに進み、楽しい時間を過ごしました。現場では映画のテーマである生と死、信念や人生における価値観を、監督と3人で意見を出し合いながらバランスをとっていきました」と撮影の裏話を明かしました。

映画の設定にちなみ、“棺おけリスト”に何を書くかについては「もう1度大恋愛をすること」と笑顔で答え、一緒に仕事をしたい映画人として監督業もこなすショーン・ペンの名前を挙げていました。

また、「これまでに経験した最高のキスは?」との質問には「So many!(たくさん)」と即答し、会場は爆笑の渦に。ニコルソンは、母親から「自分を褒めてはいけない」「比較をしてはいけない」と教えられてきたそうだが、「本作はワーナー・ブラザース映画が行った事前リサーチの中で、2番目に観客の評価を受けた映画。とても誇りに思います」と自信をのぞかせました。

最後は「子供や孫にも恵まれ、仕事でもいい人間関係を築いてきた。『また君と一緒に仕事がしたい』と言ってもらえるのが何より嬉しいこと」と自身の“最高の人生”を振り返りました。

 
   
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