コメント

原作・脚本・監督:神山健治

重苦しい現実と対峙していかなければならない時代に、アニメーション映画がやるべきことは何か? 自問自答していたある日、「自分の娘に観せたい映画を作ったらどうだ」と言われ、ふっと天真爛漫な女の子とお父さんの物語が浮かんできました。でもこれがなかなか一筋縄ではいかず、どうしたら娘に観てもらえるかを考えながら奮闘する毎日でした。この物語は、あるミニマムな個人の想いに寄りそった「父と娘の物語」です。

プロフィール

背景美術スタッフとしてキャリアをスタート。監督とシリーズ構成を兼任した『攻殻機動隊 S.A.C.』で話題を集めた。続いて『精霊の守り人』でも再び監督とシリーズ構成を兼任。オリジナルTVシリーズ『東のエデン』では原作も務め、『009 RE:CYBORG』においては初のフル3D劇場作品を監督した。

[主人公]森川ココネ:高畑充希

大阪生まれなので、岡山弁のイントネーションは、関西のイントネーションと微妙に異なるので、難しかったです。私が演じるココネという役は、さっぱりしていて、強い少女なのですが、とてもチャーミングな役です。劇中に、ハーツというキャラクターが出てくるのですが、自分が指令して動くロボットというのは、憧れますよね。全体的には家族の物語ですが、私が演じたココネは芯があってとにかく“前進力”のある役なので、家族みんなで見ても面白い作品だと思います。

佐渡モリオ:満島真之介

僕が演じたモリオは、主人公ココネに引っ張られながらも、自分の持ってる力を駆使して彼女を守る、純粋な青年です。高畑さんとは、初めてご一緒させて頂きましたが、素晴らしいですね。色々なことに果敢に挑戦されていますし、ひとつひとつをしっかりとものにしている。神山監督のすべてが詰まった、“神山ワールド”全開の作品になってます。参加させてもらえて飛び上がるほど嬉しかったです。完成おたのしみに!

渡辺一郎/ベワン:古田新太

声のお仕事は何度もさせて頂いているのですが、毎回本当に楽しく、今回も楽しく参加させてもらいました。お芝居って、どれだけ嘘をつけるかだと思っていて、それで言うと声のお仕事は役者の姿も見えないですし、大嘘じゃないですか。アニメーションの絵によって、何にでもなれるところが楽しいですよね。

雉田/タキージ:前野朋哉

声優をさせて頂ける機会があまりないので、まずとても楽しかったです。年齢設定が自分よりも上だったので、声を少し低くして、馴染めるように演じました。この作品は、とにかく主人公のココネちゃんがとても可愛いです。そして、僕の地元でもある岡山が舞台ですので、素敵な風景と可愛らしいココネちゃんを見にぜひ劇場へお越しください!

志島一心/ハートランド王:高橋英樹

アニメーションというのは、実写ではあり得ないアングルを映せる、憧れのようなショットが撮れるので個人的に好きなジャンルです。監督にも娘さんがいらっしゃるので、監督とは娘の話をしたりして、役柄に共感しながら演じました。私が演じた志島という男は、ちょうど私の父のようなひと世代前の“日本男児”なのだと思います。そう考えると現在の方が親子の距離感が近いですよね。私も娘がいますけど、やはり親子の物語はいいですよね。

森川モモタロー/ピーチ:江口洋介

初めてアフレコに挑戦しました。セリフがない瞬間の間の取り方や、岡山弁に苦戦しましたが、やっていくうちに慣れてくると、どう発声するか、シーンによって声の圧を変えてみたりと、アフレコの面白さが分かった気がしました。
自動運転や、オリンピックなど近未来的世界が描かれたファンタジーですが、その世界感の中でココネの父親として、娘と父の関係性を客観的に感じながら演じました。
この映画は、是非ココネのような十代の女の子に見て欲しいですね。