映画『一枚のめぐり逢い』 - 「きみに読む物語」原作者×「シャイン」監督×主演ザック・エフロンが贈る珠玉のラブストーリー。

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イントロダクション

一枚の写真に導かれた、運命の出会い。しかし、二人の愛は引き裂かれようとしていた。その理由は、同じその写真にあった──。

『きみに読む物語』原作者のベストセラー小説を、アカデミー賞作品『シャイン』の監督が、ザック・エフロン主演で贈る、珠玉のラブストーリー!

ある日、男は一枚の写真を拾った。写っているのは、一人の美しい女性。異国の戦場で戦う男は、その写真を手にしてから、何度も命の危機をくぐり抜けた。まるで守護天使が現れたかのように──。帰国した男は、背景に写った灯台だけを頼りに、その女性を探し出そうと決意する。一枚の写真に導かれた、それはまさに運命の出逢い。二人は恋におち、立ちはだかる障害を乗り越えて、結ばれる。しかし、幸せの頂点で、二人の愛は引き裂かれようとしていた。その理由は、彼らを引きあわせたはずの、あの写真にあった──。
いま世界で最も愛されている恋愛小説家、ニコラス・スパークス。『きみに読む物語』『最後の初恋』『メッセージ・イン・ア・ボトル』など映画化された作品も多く、世界45カ国以上で発売され、全世界で売上累計部数8000万部突破という驚異的な人気を誇っている。
そんなスパークスの代表作の一つである、全米で300万部の売上を記録したミリオンセラー小説『一枚のめぐり逢い』の待望の映画化が実現した。監督を務めるのは、世界中を涙で包んだ感動作『シャイン』のスコット・ヒックス。原作の心に残る台詞を大切に活かしながら、男女の恋愛心理をロマンティックに描いた。一枚の写真に導かれた運命の出逢いが、様々な出来事に翻弄され、先の読めない展開を見せながら、驚きと感動の結末にたどり着く。
主人公のローガンに扮するのは、大ヒット作『ニューイヤーズ・イブ』のザック・エフロン。アイドルから演技派への転身を成し遂げ、今後も話題の出演作が続々と公開される、今ハリウッドで最も期待される若手俳優だ。本作では、無口で誠実、他人の痛みを思いやり、自分の生き方には筋を通し、不器用なほど真っ直ぐに一人の女性を愛し続ける男を演じた。大胆なラブシーンにも挑戦し、今までとは全く違う新しい魅力を存分に発揮している。多くの人が人と人の絆の大切さに気付いた今の時代、一途に純愛を貫くローガンは、これからの理想の男性像となるかもしれない。ローガンと恋におちるベスには、TVシリーズ「マーサー・ホスピタル」で全米の人気を集めたテイラー・シリング。舞台は、アメリカはルイジアナ州。目を見張るような大自然の圧倒的な美しさも見逃せない。
出会いは、運命。でも、そこから先は二人の愛の力──運命の出会いの意外な結末とは──?

ストーリー

「なぜ、この町に来たの?」 
「きみを探して─。」

 ローガン・ティボルト(ザック・エフロン)は、戦場で幸運を拾った。それは、美しい女性が微笑みかける一枚の写真。まるで彼を導くかのようにガレキの中でキラリと光った。手に取って裏返すと、「無事を祈っているわ」と手書きのメッセージが。その時、さっきまで自分がいた場所にイラク軍の爆撃が落ちる。写真を手に入れて以来、ローガンは危険な目にあっても、奇跡的に生き延びてきた。人に会うたびに写真を見せて持ち主を探したが、誰も心当たりはなかった。 
数カ月後、ローガンは帰国するが、戦争から受けた心の傷は深くなるばかり。なぜ自分だけが生き残ったのか──? その答えを見つけるために、ローガンは写真の女性に会いに行こうと思い立つ。
手掛かりは、彼女の背景に写る灯台だけ。インターネットでルイジアナだと突き止めたローガンは、愛犬ゼウスと共に旅立つ。写真を手に訪ね歩くと、ある男が郊外でペットホテルを経営しているベス・グリーン(テイラー・シリング)だと教えてくれる。
ローガンをスタッフに応募してきたと勘違いするベス。最初は歓迎ムードだったが、ローガンが海兵隊員だと知った途端、急に態度が冷たくなる。だが、ベスの祖母エリー(ブライス・ダナー)の計らいで、ローガンは本当のことを言いだせないまま、働くことになる。
まもなくローガンは、ベスの複雑な事情を知る。7歳の息子ベンを連れて離婚したが、元夫のキースはやり直したいと願っていた。ベスが最も恐れているのは、彼が判事の父親の権力を使ってベンを取り上げること。ベスが誰かと恋におちたら、きっとそうするだろう。
ベスの心には、もう一つ影があった。幼い頃に両親を亡くしてから支え合って来た兄のドレイクが、イラクで戦死したのだ。味方の誤射の疑いがあり、ベスは海兵隊員と聞くと嫌悪の目を向けてしまう。そんなベスも、ローガンの誠実さと優しさ、芯の強さに気付き、少しずつ惹かれ始めていく。
ある日、兄との思い出の場所で泣き崩れてしまうベス。駆け寄ったローガンに心をさらけ出し、二人は急速に距離を縮める。初めてのデートで、ベスは大切な思い出である亡き父のボートをローガンに見せ、別れ際にはキスを交わす。ベスは自分の望む人生を、毅然と生きていこうと決意する。
もう、二人の愛を止めるものは何もない。「なぜこの町に来たの?」「きみを探して」。ベスは幸せに微笑んだ。まさかその答えに、二人の愛を引き裂く、本当の理由があるとも知らずに──。

キャスト

  • ザック・エフロン

    (ローガン・ティーボウ) 最近の出演作には、ゲイリー・マーシャル監督のアンサンブル・ロマンチック・コメディ『ニューイヤーズ・イブ』(11)、ジョシュ・ラドナーの監督デビュー作で、サンダンス映画祭でプレミア上映され高い評価を得たコメディ『Liberal Arts』(12)があり、アニメ『ロラックス(仮題)』(12)には声の出演をした。公開待機作には、デニス・クエイド共演の『Untitled Ramin Bahrani Film』、ニコール・キッドマン、ジョン・キューザック、マシュー・マコノヒー共演、リー・ダニエルズ監督の『The Paperboy』がある。また、自身の製作会社のもとでいくつかのプロジェクトを準備中である。

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  • テイラー・シリング

    (べス・グリーン) 米マサチューセッツ州で育ち、2006年にフォーダム大学を演技の学士号を取得して卒業。ニューヨーク大学の大学院で演技の勉強を続けたが、2年目に入ると4か月で米NBCのドラマ・シリーズ「マーシー・ホスピタル」(09~10)にヴェロニカ・キャラハン役でレギュラー出演が決まったため、俳優業に専念するため中退した。それ以前に、メリル・ストリープ主演のインディペンデント映画『アフター・ザ・レイン』(07・未)で映画デビューを果たしている。

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  • ブライス・ダナー

    (エリー・グリーン) 舞台・TV・映画で数多くの作品に出演し、トニー賞、エミー賞受賞のベテラン女優。 ボストン・シアター・カンパニー、ロードアイランド/プロビデンスのトリニティー・スクエア・レパートリー・カンパニー(現トリニティー・レパートリー・カンパニー)の公演で初めて舞台に立った。25歳で出演したリンカーン・センター・レパートリー・カンパニーの「守銭奴」でシアター・ワールド賞を受賞し、注目を集めた。その後、1969年に「バタフライはフリー」でブロードウェイ・デビューを果たし、70年のトニー賞を獲得した。トニー賞にはその後、80年にハロルド・ピンター作「背信」のアメリカ初演となるブロードウェイ公演、88年にピュリッツァー賞受賞のドラマ「欲望という名の電車」のリバイバル公演、2001年にスティーブン・ソンドハイムのミュージカル「Follies」で、それぞれノミネートされた。

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  • ライリー・トーマス・スチュワート

    (ベン)2002年生まれ。リープフロッグ・ブランドのおもちゃのCMでキャリアをスタート。TVでは、人気シリーズ「新ビバリーヒルズ青春白書(シーズン1)」(08~09)、ヒット・コメディ「ママと恋に落ちるまで(シーズン6、7)」(10~11)にそれぞれ数話、ゲスト出演した。

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  • ジェイ・R.ファーガソン

    (キース・クレイトン) 14歳のときに、TVシリーズ「The Outsiders」(90/日本ではTV映画「アウトサイダー2」としてダイジェスト版ビデオ発売)で本格的に俳優デビュー。同作は、S・E・ヒントン原作、フランシス・フォード・コッポラ監督の名作青春映画『アウトサイダー』(83)の主要登場人物のその後を描いている。

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スタッフ

  • スコット・ヒックス

    (監督)アフリカ/ウガンダで生まれ、ケニアで育った。家族とともに最初はイギリスへ、その後、十代のときにオーストラリアへ移住。1975年にサウス・オーストラリア州のフリンダーズ大学を優等で卒業。97年に名誉博士号を授与された。

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  • デニース・ディ・ノービ

    (製作)本作の原作者ニコラス・スパークスとは、『メッセージ・イン・ア・ボトル』(99)、『ウォーク・トゥ・リメンバー』(02)、『最後の初恋』(08)に続く4回目のコラボレーション。スパークスの新作「The Best of Me」の映画化権をすでに取得している。

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  • ケビン・マコーミック

    (製作)現在はワーナー・ブラザース映画に拠点を置く製作会社ラングリー・パーク・ピクチャーズ社長。製作を務めた近作にはラッセル・ブランド主演の『Arthur』(11)があり、ショーン・ペン、ジョシュ・ブローリン、ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン主演の『ギャングスター・スクワッド(原題)』は2012年10月公開予定である。

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  • ニコラス・スパークス

    (原作)現在、世界でもっとも愛されている作家のひとり。これまでに発表した作品すべてが「ニューヨーク・タイムズ」紙のベストセラー・リストに載り、45か国語以上に翻訳され、その総販売部数は全世界で8000万部近くになる。そのうち5000万部以上が米国内での販売部数であり、その人気はとどまるところを知らない。

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  • ウィル・フェッターズ

    (脚本) デラウェア大学で政治学と財政の学位を取得して卒業。これまでに、ロバート・パティンソン主演の『リメンバー・ミー』(10)の脚本を手がけた。現在は、クリント・イーストウッド監督作『A Star is Born』、作家ノーマン・オレスタッドがサバイバル体験を書いた回顧録「Crazy for the Storm」の映画版など、さまざまな映画会社用のプロジェクト数本に取り組んでいる。

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  • ラビ・メータ

    (製作総指揮)2008年からは、ワーナー・ブラザース映画製作部門シニア・バイス・プレジデントとして劇場用映画の製作全般を仕切っている。12年秋に公開予定のウィル・フェレル、ザック・ガリフィアナキス主演の『ザ・キャンペーン(原題)』、ショーン・ペン、ジョシュ・ブローリン、ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン主演の『ギャングスター・スクワッド(原題)』では製作担当エグゼクティブを務めている。

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  • アリソン・グリーンスパン

    (製作総指揮)ペンシルベニア大学を最優等の成績で卒業。在学中の4年間は、米国唯一の女性だけの大学生コメディ劇団“ブルーマーズ”に所属し、パフォーマー、ライター、演出家として活躍。

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  • ブルース・バーマン

    (製作総指揮) 1998年2月よりビレッジ・ロードショー・ピクチャーズの会長兼CEO。同社はワーナー・ブラザース映画との提携で幅広いジャンルの劇場用映画を共同製作し、大きな成功を収めてきた。その全作品をワーナー・ブラザース映画が全世界で、ビレッジ・ロードショー・ピクチャーズが一部の地域で配給している。

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  • アラー・キビロ

    (撮影) 撮影を担当した近作には、オスカー®作品賞ノミネートの『しあわせの隠れ場所』(09/出演:サンドラ・ブロック)、大ヒットした『バッド・ティーチャー』(11/出演:キャメロン・ディアス、ジャスティン・ティンバーレイク)などがある。

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  • スコット・グレイ

    (編集)スコット・ヒックス監督とは『The Boys Are Back』(09/出演:クライブ・オーウェン)に続くコラボレーション。

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  • バーバラ・リング

    (美術) スコット・ヒックス監督作ではこれまでに、ミステリー・ドラマ『アトランティスのこころ』(01)、ロマンチック・ドラマ『幸せのレシピ』(07)で美術を担当。

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  • デイナ・ピンク

    (衣装) 衣装を担当した近作には、ケビン・タンチャローエン監督の『Fame フェーム』(09・未)、スティーブ・ピンク監督の『オフロでGO!!!!! タイムマシンはジェット式』(10・未)、グレン・フィカーラ、ジョン・レクア監督の『ラブ・アゲイン』(11/出演:スティーブ・カレル、ライアン・ゴズリング、ジュリアン・ムーア)などがある。

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  • マーク・アイシャム

    (音楽) 『リバー・ランズ・スルー・イット』(92)の音楽で米アカデミー賞®にノミネート。同作の監督ロバート・レッドフォードをはじめ、これまでに、トム・クルーズ、ブライアン・デ・パルマ、チック・コリア、ジョディ・フォスター、ロバート・アルトマン、スティング、ウィル・アイ・アム、シドニー・ルメット、ミック・ジャガーなど、一流映画人、アーティストとコラボレーションしてきた。

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プロダクションノート

べス: 「運命を信じる?」
ローガン: 「運命とは縁がない」

運命なんてものはほんとうにあるのだろうか? 運命の女神が人の行動を前もって決め、結果を操っているのか? それとも、日常的、非日常的にかかわらず、すべての出来事は無作為に起こるのか? 物事が偶然の産物かどうかという昔ながらの問題こそが、ニコラス・スパークス著「一枚のめぐり逢い」(ソフトバンク クリエイティブ刊)の根幹にある。
監督のスコット・ヒックスはこう説明する。「原作のその点に私はすぐに惹かれたんだ。どこというのでもない場所で一枚の写真を見つけるという偶然の出来事が、ひとりの人間の人生を変えるだけでなく、彼が接するすべての人々の人生を変えうるという概念が、原作を読んだ瞬間から私の頭から離れなくなってしまった。この小説の中で運命という概念はその中心にあり、私はそれがとてもリアルな形で扱われていることが気に入ったんだ」
原作者のスパークスは、この小説を思いついたきっかけは現実に見たものだったと明かす。「これは、僕がひとつのイメージからインスピレーションを受けて書いた初めての小説なんだ。それは、砂に半分埋もれた写真を拾い上げる兵士の姿だった。僕は、彼がその写真を自分の幸運のお守りとして見るようになったらどうなるだろうというアイデアにとり憑かれた」
本作において、その写真は単なる幸運のお守り以上のものになる。それは、発見と癒しの旅の触媒の役割を果たすのだ。
製作のデニース・ディ・ノービにとって、本作はスパークスの小説の4作目の映画化となる。「私は『きみに読む物語』を初めて読んで以来、ニコラスの小説に夢中なの。彼の小説を読むと、必ず愛と愛の力に対する信念を新たにするし、この作品も例外ではないわ。人は誰でも、どんな困難があろうと、愛はすべてに打ち勝つと信じたいものなんじゃないかしら」と彼女は語る。
ザック・エフロン扮する本作の主人公ローガンは、海兵隊員としてイラクに三度派遣されたのだが、何度も不利な状況を生き延びてきた。エフロンは、本作のストーリーが、幸運、愛、そして運命という概念を相互に結びつけていることに惹かれた。「愛って、そういうものだと思いたいよね。運命だと」と彼は言う。「愛は運命づけられたものであってほしいし、そう感じることもよくある。そうであるべきだ。だからこそ、このストーリーがとても興味深いんだよ」
製作のケビン・マコーミックも同感だ。「ニコラス・スパークスは、愛と運命というふたつのテーマを見事に絡み合わせ、スコット・ヒックスはそれを、意外性と必然性の両方の感情を生み出すような方法でスクリーン上で展開させた」
スパークスの小説を映画のために脚色するという大きな責任を担ったウィル・フェッターズは、「脚本を練るうえでスコットがどれだけ助けてくれたか、彼の意見がどれだけ役立ったかは語り尽くせないよ」と言い、原作者からはそれ以上望めないほどの土台をもらったと付け加える。「脚本に取りかかる前にすでに、僕は主人公の兵士が、自分がなぜまだ生きているのかを納得しようとするというアイデアに惹かれたんだ。それは、物事にはすべて理由があるのかどうかという問題を提起する。その答えは出されないままだけど、脚本では言外の意味としてずっと盛り込まれているよ」
テイラー・シリングが演じる写真の女性べスは、彼女がその存在すら知らない男にとって不思議な力をもつお守りになる。「脚本を読み始めてすぐにこのキャラクターの感触をつかめたわ。べスもローガンも、とても大きな喪失感を抱えて生きているけれど、何かうれしいことがあるかもしれないという可能性も秘めている。ふたりが出会うことが運命かどうかは別として、ものすごくロマンチックだと思う」
「ほとんどの人は生きていくなかで、何かしらの幸運のお守りを手に入れるもので、それを心から信じるかどうかにかかわりなく、そこには何か希望があるのよ」とディ・ノービは言う。

べス: 「なぜ、この町に来たの?」
ローガン: 「きみを探して」

本作はイラクの戦場で幕を開ける。そこでは、ザック・エフロン演じる米海兵隊三等軍曹ローガン・ティーボウが三度目の軍務に就いている。そしてすぐに、彼は銃撃戦に巻き込まれ、それは彼の人生を永遠に変えることになる。
この役を演じることで、エフロン自身も変わった。彼は、戦地の最前線で戦い、祖国の家族や友人たちが想像できないほどの暴力と死を見てきた海兵隊員らしく見えて動けて反応できるように、自分自身を肉体的にも精神的にも文字どおり変身させなければならなかったのだ。
監督のスコット・ヒックスはこう説明する。「ローガンが初めて登場するとき、彼がこの戦争で何を体験してきたか、そして、彼が抱えるある種のトラウマが観客に伝わってこなければならない。私はザックの献身にとても感銘を受けたんだ。彼は外見を変えただけでなく、兵士らしい考え方までできるようになった。最初、ローガンについてはあまりよく分からないわけだが、そのちょっと謎めいた雰囲気が、ザックが創り出した“感情を失ったかのような表情”によってよく出ている」
「最初は自分がこの役を演じきれるとは思えなかった」とエフロンは思い返す。「でも、考えれば考えるほど、スコットと話せば話すほど、それまでとはまったく違う役を演じるチャンスがあるとすれば、これだと気づいたんだ。ローガンを演じるには相当頑張らないといけないことは分かっていたけど、スコットのもとでならできると思った」
製作のディ・ノービはこう語る。「プロデューサーの醍醐味のひとつは、俳優が自分自身を徹底的に創り直していく様子を目の当たりにできることで、今回、ザックはまさにそれをやったの。この映画の中の彼は別人に見える。歩き方、立ち方、自分自身の抑え方……。彼がローガンになっていくのを見守るのはゾクゾクする気分だったわ」
「ザックにとってまったく新しいタイプの役だったとはいえ、彼は明確かつ独特な解釈でローガンになりきった」と製作のマコーミックも言う。「ほかの出演作では溌剌とした若者を演じてきた彼が、まさに私たちの目の前で一人前の男になった。だからこそ、スパークスが創ったキャラクターに生命が吹き込まれたんだ。そして、ザックは外見的に海兵隊員に見えるようにしただけでなく、ローガンの苦しみと強さを同じ深さで表現した」
何年も海兵隊で過ごした兵士を演じるため、エフロンは撮影開始前の数か月を、軍事顧問のジェイムズ・デバーとの過酷な訓練に費やし、撮影中も毎朝3時半に起きて訓練を続けた。デバーは25年間米海兵隊で過ごして退役した上級曹長だ。その訓練と厳しい食事制限により、エフロンは9キロ以上体重を増やした。外見的な変身の仕上げに、エフロンはあのトレードマークの髪をスポーツ刈りにした。
内面的にローガンになりきるのは、肉体の訓練と同等かそれ以上に厳しいものだった。ローガンの精神状態を知るため、エフロンはヒックスとともに海兵隊基地キャンプ・ペンドルトンを訪ねて海兵隊員と話し、彼らの戦闘体験を聴いた。
そのときのことをエフロンはこう振り返る。「あの基地に行ったときは別世界に入ったような感じだった。彼らには確たる目的がある。集中力がすごくて、決して目を逸らさない。前線に出ているのは僕の世代なんだよ。その若さで彼らはかなりむごい体験をしてきた。彼らと何時間もじっくり話したんだけど、あれは僕がこれまでの人生で経験したことがないほど印象的な会話だったな。リサーチという点でも貴重だったよ。彼らには感謝しきれない。彼らが聴かせてくれた話や個人的な感情は、僕がローガンを演じるうえでの下地になった」
「私たちは、あの若者たちが海外での従軍でどんな体験をしたのかをとても真剣に受け止めたの」とディ・ノービ。「ザックはそれを尊重し、吸収し、自分のものとして理解した。そのことは映画から伝わってくると思う。彼は、あの若者たちの経験に敬意を払いながら見事に演じたわ」
興味深いことに、エフロンとヒックスが会った海兵隊員の多くがさまざまなお守りを戦地に持って行っていた。ヒックスがこう説明する。「ある三等軍曹は、もうほとんど形が分からないくらいボロボロのトランプを1枚取り出した。彼は何度もそれを持って戦地へ赴いたんだ。彼は一度それをなくしてすごく落ち込んだけど、じつに驚くような状況でそれを再び見つけたそうなんだ。まさに偶然にね。彼のそのトランプに対する思い入れには胸を打たれたよ」
本作の中心にあるのは、ローガンが彼自身の幸運のお守りだと考えるようになるもの――戦場の真ん中で見つけた、見知らぬ人物の写真――と彼の結びつきだ。
エフロンがこう説明する。「あの写真を見つけたことがそのまま彼の命を救うことにつながったんだ。彼はちょうどいいときにちょうどいい場所にいたわけで、それ以降、彼は本来なら命を落としていてもおかしくない状況を何度も生き延びた。仲間の兵士たちは彼ほど運がよくなかったので、彼にとってあの写真が特別な意味をもつようになるんだ」
米国に帰国したローガンは、自分の家族とうまく折り合えない。脚本のフェッターズは、従軍経験のある彼の友人の多くがその心情に共感すると言う。「退役軍人が帰国後に感じるズレには計り知れないものがある。彼らが通常の生活リズムに戻るにはかなり時間がかかるんだ。かつては当然だったはずの環境になじめないんだよ。何もかもが以前とは違ってしまう」
ローガンにはほかにも気懸かりなことがある。写真の女性が誰なのかが気になって仕方がないのだ。本人が知らないうちにローガンの命を救っていたその女性を絶対に見つけると決めた彼は、インターネットで彼女の背景に写っている灯台を探し、ついにその場所を突き止める。そして彼は、愛犬ゼウスを連れてコロラドからルイジアナへ徒歩で向かい始める。
ローガンの旅の目的、すなわち、写真の女性を捜し出すことは、フィルムメーカーたちにとっての課題でもあった。そして、彼らはそのべス・グリーン役にテイラー・シリングを見つけた。「テイラーは複雑な心情を見事に表現することができる」と監督のヒックスは言う。「彼女の目を見るだけで、とても深く、細かい感情のひだが伝わってくる」
そして、顔合わせをしたシリングとエフロンのケミストリー(相性の良さ)は抜群で、シリングの起用が決定した。「映画を作るとき、主役のふたりの組み合わせが実際にうまくいくかどうかは、誰にも予測できないんだ」とヒックスは言う。「共演者の間でケミストリーが生まれるだろうかといつも心配するものだが、ザックとテイラーの場合は、初顔合わせの瞬間からそれがはっきり見てとれた」
しかし、べスがローガンと初めて会ったとき、第一に生まれたのは不信感だ。「ふたりともある意味、心が折れてるからね」とエフロンは言う。「彼女はとても用心深くなっているし、彼は彼女を訪ねたほんとうの理由を言い出せない」
写真のべスは微笑んでいるが、ローガンが初めて会ったときの彼女は違った。「写真を撮ったときから、その瞬間までに彼女は明らかに大きなものを失っていたの」とシリング。「だから彼女の表情には自分が抱えているものすべてがどうしても出てしまう。深い悲しみ、防衛本能、苦しみ、そしてもろさ。そして、彼女に心構えができているかどうかは別として、そこへ現れたローガンは彼女が心を癒すチャンスを与えるの。私は、怖くてもそれを受け入れたべスの勇気と強さがすばらしいと思う」
製作のディ・ノービはこう付け加える。「べスは離婚したシングルマザーで、自分の夢を封印していたの。でも、ローガンが現れ、彼女はもしかすると自分も幸せになる権利、また恋をする権利があるんじゃないかと気づくのよ」
ベスは実家で暮らし、犬を預かることと調教を祖母エリーとおこなって生計を立てている。ベテラン女優ブライス・ダナー演じるエリーは、ローガンがゼウスをよくしつけている様子を見ると、孫娘の反対を無視して彼を雇う。ヒックスは、エリーには言葉に出さない思惑があったのかもしれないと語る。「エリーは、ローガンとべスのやりとりを観察し、ふたりの関係が発展する可能性ありと考えるんだ。ブライスはそのあふれる才能とウィットを、この型破りな祖母の役に注ぎ込んでくれた」
「この映画に出演できて楽しかったわ」とダナーは語る。「ハートフルな映画だもの。エリーはいつも後ろに控えているんだけど、すべてをこっそり観察しているの。彼女は庇護者であり、孫とひ孫を心から愛している。ふたりと暮らせることがとてもうれしく、仕事とともにふたりの存在が彼女の生き甲斐になっているの。私自身は運命というものを信じてはいないけれど、それを信じるキャラクターを演じ、彼女の人生を引き受けるのは楽しかった。彼女は、自分たちの人生の一部になることがローガンの運命だということにまったく疑いをもっていないの」
製作のマコーミックはこう考える。「エリーは度量の大きい人で、どんなことがあろうと、人生に対してオープンなんだ。ブライスはユーモアたっぷりにエリーを演じていた。彼女が現れるとそのシーンがパッと明るくなる」
ローガンを歓迎したもうひとりの人物が、ライリー・トーマス・スチュワート演じるべスの7歳になる息子ベン。この役にぴったりな少年を見つけるために、フィルムメーカーたちは何百人もの子供たちをオーディションした。「ライリーを見て、『やった!』と思ったわ」とディ・ノービ。
ローガンはすぐにベンと仲良くなる。ベンは彼をチェスで負かし、手品の技を見せて大喜びだ。ローガンのほうは、ベンが実父から男の子らしくないと嫌がられているバイオリンを弾くことをポジティブに受け止め、奨励する。バイオリンのソロを弾くためにスチュワートはレッスンを受けた。「バイオリンは難しかったよ。初めてなのに、最初から難しいことを覚えなくちゃいけなかったんだ」とスチュワートは思い返す。「でも、手品はとても楽しかった。技をひととおり全部、教えてもらったんだよ」
母親役のシリングはこう語る。「撮影の合い間に、ライリーは鬼ごっこやミニカーで遊びたがったけど、いったんカメラが回り始めると、すぐにスイッチを入れ替えて役に没頭していたわ。あの子はほんとうにすごい」
ヒックスも付け加える。「ライリーを見つけられてほんとうに幸運だったよ。彼は自然な愛らしさと元気さにあふれている。まさにエネルギーの塊という感じで、それがベンという少年にも伝わっている」
ベンの父でべスの別れた夫は町の保安官補キース・クレイトン。ベスと別れたことを悔やんでいる彼は、息子のベンを使ってべスの気持ちを挫けさせ、コントロールしている。そして、彼は嫉妬のあまりローガンを家族への侵入者だと見なし始め、べスに対してより威圧的に振る舞うようになる。
キース役のジェイ・R・ファーガソンはこう考える。「キースは保安官補という職権と、ベンの父という立場を利用する。彼は自分の権力の中にべスを閉じ込めておきたいんだ。だが、町にやってきたローガンは怯むことなく彼に向かってくる。キースはそれまでそんな経験をしたことがなかったんだ」
「キースはこの映画のかたき役だ。そして、名かたき役がつねにそうであるように、彼には何らかの点で同情すべき点がなければならない。ジェイはその力強さとスクリーン上の存在感でキースを多面的に演じているので、彼が内面で葛藤していることがよく分かる」とヒックスは言う。
「このストーリーで絡み合うさまざまな人間関係に私はとても魅力を感じた」とヒックスは続ける。「これは単にローガンとべスのロマンスの話ではない。ローガンが戦場であの写真を見つけたときに変わってしまった5人のそれぞれの人生を描いているんだ」

ローガン:  「僕は犬が好きなだけ。人間より好きかもしれない」

このストーリーになくてはならないのは犬のキャストだ。とりわけ重要なのがローガンの愛犬でつねにそばにいるゼウスである。そのゼウスを演じているロウディは6歳のジャーマン・シェパード。ゼウスは、戦地から戻ったローガンにとって心を通わせることのできる唯一の存在だった。   
役柄同様に、エフロンとロウディはセットでいつも一緒だった。「ロウディのような相棒がいるのは面白いものだよ」とエフロンは言う。「彼がいつもそばにいてくれることで、僕はすぐにキャラクターになりきれた。僕たちの絆はそれぐらい強かったんだ」
ゼウスのモデルは原作者スパークスの愛犬レックス。やはりジャーマン・シェパードで、スパークスの5頭の愛犬の1頭だ。スパークスは彼らを“同僚”と呼び、執筆中はどこにでも連れていく。
ロウディは、本作のアニマル・トレーナーであるブーン・ナーに1歳のときから調教を受けてきた。その出演作には最近では『キャッツ&ドッグス 地球最大の肉球大戦争』が含まれる。ナーの会社“ブーンズ・アニマルズ・フォア・ハリウッド”からは、ベスとエリーの犬舎に泊まっていたり、そこで調教を受けている犬たちも出演している。
監督のヒックスは、人間のキャストと動物たちをできるだけ自然な関係にしたかった。そこで、エフロン、シリング、ダナーの3人はルイジアナで撮影が始まる前に1か月間、カリフォルニア州カスタイックにあるナーの10エーカー(約4万平方メートル)の牧場で犬たちと過ごし、準備をした。
ベテランのドッグ・トレーナー役という設定のシリングとダナーは、アジリティ・コース(犬が障害物を制限時間内にクリアしていく競技に使われるコース)で犬たちへの指示の出し方を習得しなければならなかった。シリングはさらに、数頭の犬をリードで操りながらのジョギングにも慣れている必要があった。そのため、トレーナーたちは彼女にまず1頭の犬と走らせ、次に2頭にし、最後に5頭にした。
「簡単そうに見えるかもしれないけど、大型犬が多いので、油断すると転ばされるのよ」とシリングは笑う。「でも、あんなに楽しいものだとは思わなかったわ。うっかりみんなで池に落ちたとき、私は群れの一部になっていたと思う」
ルイジアナ州ニューオーリンズでの撮影のため、ナーとアニマル・トレーナー2人はトレーラーに犬たちを乗せてカスタイックのあるロサンゼルス北部から移動した。体重70キロを超すアナトリアン・シェパードから、3キロぐらいしかないチワワ・ミックスまで15頭の犬たちは、アイリッシュ・テリアのジェシー以外はすべてオス。犬種は、ブルドッグ、ロットワイラー、スウェデッシュ・バルハウンド、ウェスティ(ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア)、ゴールデン・レトリーバーなどだ。デクスターという名の黒のラブラドール・レトリーバーは、撮影のわずか数週間前にロサンゼルスのアニマル・シェルターから引き取られた犬で、短期集中の調教を受け、イラク戦争のシークエンスで軍用犬の役で登場している。

ベス:  「私はどこにも行かない。ベンにはここで育ってほしい。ここが私たちの家なの。もう何世代もずっと」

本作の撮影はルイジアナ州のオール・ロケでおこなわれた。スパークスの原作での舞台は彼のホームグラウンドともいえるノース・カロライナだが、フィルムメーカーたちはそれをニューオーリンズに変更し、さらにロケ撮影を選んだ。
「ニューオーリンズでの撮影は思い切った決断だったけど、そうしてほんとうによかったわ」と製作のディ・ノービは言う。「あの街にはどこか魔法のような魅力があるの。人々、バイユー(米南西部の入り江や支流の湿地帯)には神秘的な雰囲気があるし、ケージャン(カナダの旧フランス植民地からの移民アケイディアンの子孫)文化の影響がとにかく独特なのよ。ほかの場所では得られない質感と趣を映画に与えてくれるの。監督のスコット・ヒックスはあの土地の緑豊かな自然や官能的な部分をとてもうまくストーリーに採り込んでいたわ」
ニューオーリンズがあるのはルイジアナ州南東部のセントバーナード郡。撮影前半の5週間は、そのニューオーリンズのダウンタウンから約20キロのところでおこなわれ、そこが架空の町ハムデンとなった。1800年代には砂糖栽培地だった30エーカー(約12万平方メートル)の私有地がべスたちの家と犬舎に使われた。
ヒックスはこう説明する。「ロケハンで何よりも重要だったのがべスたちの家と犬舎を見つけることだった。あの家は、室内から外を見るときのラインがとにかくすばらしかったので私は惹かれたんだ。窓越し、あるいはドア越しに外の様子を見るとき、そこに人々の結びつきや、ときには距離感が明らかに出るものだからね」
ヒックスと組んで10年になる美術監督のバーバラ・リングはこう語る。「私たちが探していたのは田舎の農家という雰囲気の家だったの。かつてはきっとすばらしい建築物だったんだろうけど、時を重ねてそれなりに荒れていき、粋な気配は残しているけどかなりオンボロという家よ」
もともとの家はハリケーン・カトリーナをもちこたえたが、ポーチのほとんどが壊れてしまっていた。リングと彼女の美術チームはそのポーチを修復し、かつては屋外にあったキッチン部分と家の中をつなげた。
「スコットとこの家の雰囲気について話し合ったんだけど、何世代もの間、人々がここで過ごし、それぞれが何かを残していったと思わせるような家にしたかったの。そして、それをやり遂げたと思うわ」と言うリングはこう付け加える。「この家の所有者は、ハリケーン・カトリーナに襲われたとき、かなりの数の家具を持ち出していたの。巨大な化粧台とか、古くて美しい机とか。もともとこの家のために作られた家具だったので、私たちはそのいくつかを借りて実際に使わせもらった」
そして、リングはこんな話もしてくれた。「98歳で亡くなるまでこの家に住んでいたすてきな女性がいたの。彼女はじつは芸術家で、家の至るところに絵をしまい込んでいたのよ。それで、私たちはご遺族に彼女の絵を壁に飾らせてほしいと頼んだの。だから、映画の中でもあちこちで彼女の絵が見られるわ。彼女はようやく“個展”を開けたのよ」
犬舎用には納屋をゼロから建てた。加圧処理をされた再利用の材木を使い、屋根はブリキ、本物の窓と排水できるコンクリート平板の床があり、電気も通した。リングが犬舎を建てたのはそれが初めてだったが、ドッグ・トレーナーたちはその出来に太鼓判を押し、カリフォルニアで同じ犬舎を作りたいとまで言った。もちろん、犬たちも気に入ったようだ。
また、庭にはバラが実際に植えられ、撮影開始の6週間前から手入れをされた。さらに、オンボロの鶏小屋は犬舎のオフィスに生まれ変わり、仕上げとして、主にスタッフの愛犬たちの写真をコラージュしたものが飾られた掲示板が取り付けられた。
撮影はまた、ニューオーリンズ郊外のポンチャートレイン湖のノースショア地区などのロケーションでもおこなわれ、冒頭のイラク戦争のシークエンスもそこで撮影された。ヒックスはその冒頭シークエンスを描くうえで、兵士たちがYouTubeに投稿した未編集映像からインスピレーションを受けた。「あれは見ているだけで動揺するよ」とヒックス。「私はその感情を再現したかったし、撮影スタイルの不完全さをあえて採り入れることで、観客にローガンが見たもの、帰国後に彼を苦しめたものを素の感情の部分で理解してもらいたかった」
リングは、ニューオーリンズ東部シャルメットのセントバーナード港にもともとあったがれきを使い、爆撃されたイラクの町に変身させた。夜襲のシーンは実際にナイトビジョン・レンズ付きの手持ちカメラで撮影された。映画撮影用の照明はまったく使わなかったので、そのシーンは廃墟の中で真っ暗な状態で撮影されたのだ。
「あの大混乱はほんとうにリアルだった」と撮影監督のアラー・キビロは思い返す。「何か見えているのはナイトビジョン・レンズ付きカメラのオペレーターたちだけで、彼らはテンポの速いアクションに付いていこうと必死だった」
ヒックスもこう語る。「あのとき、セットで感じた本物のアドレナリンはスクリーン上に伝わっている」
リングは、そのがれきの山に爆破された壁を2つ加え、夜襲の残骸を創り出した。ローガンが、自分の命を救うことになるべスの写真を初めて見つける場所だ。
ローガンがハンビー(高機能多用途装輪車両)への爆撃を生き延びたときも、彼はその写真を持っている。そのシーンは、ある海兵隊員との会話を基にヒックスがスローモーション撮影で描いた。ローガンの顔が爆風で激しく歪む様子を超クローズアップでとらえた映像は、エフロンに向けてエアーキャノンを撃ち、その結果をヴァイスカム・スローモーション・カメラで毎秒1000コマで収録して出来上がった。「すべてが大混乱に陥っているなかで時が止まってしまうという状態は、次々に爆発が起きる状況よりも私には興味深かった」とヒックスは言う。「あのザックの表情をとらえることによって、観客は彼の視点に引き込まれ、単なる第三者として観察する以上のものを感じとれるはずだ」
「スコット・ヒックスという監督はそういう考え方をするから僕は好きなんだ」とキビロは言う。「彼は、ストーリーテラーのように考え、感じ、直感で理解する。それが夜襲であろうが、キッチンでの会話であろうが、彼はストーリーを伝える手段としてカメラをじつに効果的に使う」
ヒックスは、イラクのシーンでは本物の海兵隊の戦闘服を使うことにし、エフロンももちろんすべて身に着けさせられた。彼はこう振り返る。「ヘルメットを含めて装備全体で50キロぐらいあるんだ。そこに機関銃を持つとなると、見た目よりもずっと扱いが難しかったよ。僕たちは何週間も軍事訓練と兵器を扱う練習をしたんだ。ある日、テイラーと池のボートでロマンチックなシーンを撮ったかと思うと、その翌日には機関銃を持ち、迷彩服で戦っていた」
衣装デザイナーのデイナ・ピンクはこう語る。「軍事関係については私たちもリサーチをしっかりするけど、映画の衣装として『もう少し傾けてかぶったらあの帽子はもっと見ばえがするのに』なんて考えても現実的には無意味なのよね。戦闘服というのはそんなものではないのよ。すべてがはっきりした目的で作られているの。着ている兵士とその人の訓練の延長として機能するものだから、どんな動きができるか、細かいこだわりがあるのよ」
一般市民に戻ったローガンの服もまた実用的なものだった。ピンクはこう説明する。「彼は徒歩で旅をするので、着替えもバックパックに収まるものでなければならないの。だから彼の服はジーンズ、Tシャツ、ブーツというカジュアルなもの。そしてその色はわざと暗いものにし、彼のキャラクターに重さを加えたの」
それとは対照的に、テイラー・シリング演じるべスとブライス・ダナー演じるエリーの服には明るい色が選ばれたが、やはりカジュアルで機能的だ。「べスがローガンと一緒に時間を過ごすようになると、彼女はだんだん変わり始め、着ているものが少しずつロマンチックになっていくのが分かるはずよ」とピンク。
ニューオーリンズ周辺ではそのほかにもいろいろな場所が撮影に使われた。ローガンが修繕して住むボロ屋に使われたのは、キャンプ・サルメン自然公園の中にある19世紀のフランス系クレオール人の交易所だ。エリーたちが通う教会の舞台になったのはアビタ・スプリングスのトリニティ福音ルーテル教会で、そこで実際に牧師を務めるダスティン・バージーン師と聖歌隊が出演した。そして、かつてはミシシッピ河岸で栄えた砂糖栽培地だったホーマス・ハウス・プランテーションとガーデンズは、華やかなガーデン・パーティーが開かれるキースの実家クレイトン家の地所となった。
本作のクライマックスである嵐のシークエンスは、ポンチャートレイン湖ノースショア地区のセント・タマニー郡で撮影された。ベンのツリーハウスのセットと、急流の小川の上にかかる近くの橋は、聖ジョゼフ修道院と神学校の敷地内にある。
その小川の水深をより深くするためにダムが作られた。荒れ狂う水流を創り出すために水中では何台ものジェットスキーのエンジンが回され、特殊効果チームはそれを固定するためにワイヤーを操作した。撮影は12月初旬におこなわれ、轟音を立てて流れる凍えるような水の中で手持ちカメラを操作するカメラ・スタッフはウエットスーツを着ることもあった。撮影の合い間には、スタッフ、キャストともに水面のすぐ下に隠されていたお湯が出るホースでそれぞれにお湯をかけ合って暖をとった。
そして、ストーリーの背景として本作の中でもっとも重大な意味をもつもののひとつが写真の灯台だ。それを手がかりにローガンはべスの居所を突き止める。その灯台は、ミシシッピ川の南端ポートイーズにあるリバー・ライトハウスだ。その白い鉄塔は、ハリケーン・カトリーナ後にその地域に残されたわずかな建物のひとつだった。
ローガンが遥か遠くの破壊された場所で見つけた写真は、新たな始まりのために彼の命を救ったのかもしれない。あるいは、それは単なる偶然だったのかもしれない。フィルムメーカーたちもキャストも、それは観客の判断に委ねるという点で意見が一致している。
「運命かどうかは別として、ふたりの出会いはとても優しく、とてもリアルだ。そしてこれはとても美しいラブストーリーだと思うよ」とエフロン。
シリングはこう言う。「この映画を観て、もう少しだけ誰かを信じたり、リスクを冒してでも、自分の心のままに進んでみる勇気を見つけてくれるとうれしいわ。結末がどうであろうとね」
製作のマコーミックはこう語る。「ローガンとべスの旅はとても感情豊かに語られているので、観客は楽しんでくれると思うよ。ニコラス・スパークスが原作の中でほのめかした運命という概念が、彼らのロマンスにひねりを加えているんだ」
「ニコラスは愛をテーマに採り入れ、人々に希望を与えるようなストーリーを語る方法を見つけた。彼のストーリーでは、たとえ誰かを失ったり、苦しみや悲しみや喪失を味わっていたりしたとしても、愛はつねにそこにあり続け、とても不思議な形で驚かせてくれるものだということを教えてくれるの」と製作のディ・ノービ。
ヒックスはこう締めくくる。「人々の出会いは偶然だと信じる者もいれば、運命によって導かれると信じる者もいる。いずれにせよ、もし愛を見つけたら、それはとても幸運なことなんだよ」

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In his 14th book, bestselling author Nicholas Sparks tells the unforgettable story of a man whose brushes with death lead him to the love of his life. Is there really such thing as a lucky charm? The hero of Nicholas Sparks's new novel believes he's found one in the form of a photograph of a smiling woman he's never met, but who he comes to believe holds the key to his destiny. The chain of events that leads to him possessing the photograph and finding the woman pictured in it is the stuff of love stories only a master such as Sparks can write.

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