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映画『近畿地方のある場所について』

大ヒット上映中!全国で話題沸騰中のタイトルが気になりすぎる“あの小説”が、ついに実写映画化!

私の友人が行方不明になりました。

情報をお持ちの方はご連絡ください。

菅野美穂 赤楚衛二 原作:背筋「近畿地方のある場所について」(KADOKAWA刊) 監督:白石晃士 脚本:大石哲也 白石晃士 脚本協力:背筋 音楽:ゲイリー芦屋 重盛康平 主題歌:椎名林檎「白日のもと」(ユニバーサル ミュージック)
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入場者特典 原作者・背筋 短編小説 8.8より配布決定!
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INTRODUCTION

全国で話題沸騰中!タイトルが気になりすぎる“あの小説”ついに実写映画化!

書店に並ぶ“なにか気になる”あの表紙を、あなたも一度は目にしたことがあるでしょう。
普通に見えて普通じゃない、どこか異質で不思議な感じ…それは発行部数70万部突破、
日本全国で話題沸騰中の小説『近畿地方のある場所について』(著者・背筋/KADOKAWA)
2023年1月、Web小説サイト・カクヨムに第1話が投稿されると、「これは本当に虚構のストーリー?」「その場所は実在するのではないか」…など
様々な反響がSNSで投稿され、小説の世界観に引き込まれた読者の間で熱を帯びた議論が巻き起こる。
瞬く間に大注目作として話題になり、累計2,300万PVを超えるヒットを記録。
同年8月に単行本化されると、たちまち人気が爆発。
いまや日本全国の書店でベストセラーの棚を独占し、日本の読者を魅了している異色作がついに実写映画化!

STORY

「行方不明の友人を探しています。」
…から始まる衝撃展開の連続!

これは、あなたを“ある場所”へと誘う、<近畿の>禁忌の物語。

行方不明になったオカルト雑誌の編集者。
彼が消息を絶つ直前まで調べていたのは、
幼女失踪、中学生の集団ヒステリー、
心霊スポットでの動画配信騒動など、
過去の未解決事件と怪現象。
彼はなぜ消息を絶ったのか?いまどこにいるのか?
同僚の編集部員は、女性記者ともに
彼の行方を探すうちに、恐るべき事実に気がついた。
すべての謎は「近畿地方のある場所」へと
つながっていたのだった…。
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CAST & STAFF
菅野美穂(瀬野千紘)
赤楚衛二(小沢悠生)
監督:白石晃士
原作:背筋
主題歌:椎名林檎
菅野美穂
瀬野千紘

PROFILE
2002年『Dolls(ドールズ)』、2003年TVドラマ「大奥」、2007年『さくらん』、2010年『パーマネント野ばら』、2011年『ジーン・ワルツ』、2013年『奇跡のリンゴ』、2016年TVドラマ「砂の塔~知りすぎた隣人」、2017年『恋妻家宮本』、2021年TVドラマ「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」『明日の食卓』、2023年「ゆりあ先生の赤い糸」、2024年『ディア・ファミリー』

COMMENT
お話を頂いた際に、受け取った原作の表紙の違和感や不穏な雰囲気そのままに、普通の小説とはまるで違う事実が淡々と描写されていってそれが繋がっていくところに凄く引き込まれました。PCサイトの掲示板の書き込みや、伏字など自分でその違和感を考えながら読み進める感覚は怖いんだけど、自分からその怖さを受け取りに行くような感覚で、作品の世界観に引っ張られる力のある素晴らしい原作だと感じました。最近の日本の夏は暑くて暑くて暑すぎるぐらいですけれど、この『近畿地方のある場所について』の映画で、ゾクリと凍える思いをしていただけるんじゃないかなと思います。見たことのないような映画になると確信しています。お楽しみに。

赤楚衛二
小沢悠生

PROFILE
2017~2018年TVドラマ「仮面ライダービルド」、2020年『思い、思われ、ふり、ふられ』TVドラマ「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」、2023年TVドラマ「ペンディングトレイン-8時23分、明日 君と」「こっち向いてよ向井くん」、2024年TVドラマ「Re:リベンジ-欲望の果てに-」『もしも徳川家康が総理大臣になったら』『六人の嘘つきな大学生』、2025年『366日』TVドラマ「相続探偵」

COMMENT
白石監督の『テケテケ』、『ノロイ』、『口裂け女』をはじめ、ホラー作品は僕にとって青春だったので、お話を頂いた際にはやっと白石監督にお会いできる!と率直に思いました。原作は、近畿地方にまつわる1つ1つの新事実を突きつけられることによって、自分自身が物語の主人公のような感覚で追体験ができ、怖くもありながら真実に進んでいく楽しさを感じられる、いわゆる普通の小説以上に没入感を感じながら読ませていただきました。この映画は誰しものすごく身近にあるかもしれないという怖さと、映画としてのトリックが幾重にも仕掛けられていて、観た後にもう一回観たくなるような楽しさもあると思うので、ぜひ暑い夏にクーラーがんがんの映画館で寒くなってください。

白石晃士(監督)

PROFILE
2005年『ノロイ』、2007年『口裂け女』、2009年『オカルト』『グロテスク』、2012年~ビデオシリーズ『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』、2013年『カルト』、2014年『ある優しき殺人者の記録』、2016年『貞子vs伽椰子』、2018年『不能犯』、2019年『地獄少女』、2022年『オカルトの森へようこそ THE MOVIE』『愛してる!』、2023年『戦慄怪奇ワールド コワすぎ!』、2024年『サユリ』配信ドラマ『外道の歌』

COMMENT
原作小説「近畿地方のある場所について」は、昔に聞いたようなものから近年まで、さらに様々なパターンの都市伝説を歴史感をもってまとめつつ、一つの方向に向かわせるアプローチがとても魅力的な作品だと思います。最初はかく乱されるけれど途中からは一本の線につながり、皆がワクワクしながら終盤に行きつく過程を面白く拝読しました。その内容を整合性を持たせながら映画として成立させるのは本当に難しく、背筋さんの協力なしには到達できなかったと思います。最初は「裏の裏の物語まで聞いてよいのだろうか」と遠慮していましたが、細かく伺えて多くのアイデアをいただけたお陰で「じゃあ映画ではこう変換しましょう」と相談しながら進められました。自分は小説や漫画を映像化する際、基のエッセンスをアイデアを巡らせてどう変換するかが監督としての勝負所だと考えています。原作のトリックが映画では隠れた形で残っていますので、その部分も楽しんでいただけたらと思います。
また本作は、フェイクドキュメンタリーと劇映画が融合した作品です。そのため菅野美穂さんや赤楚衛二さんのお芝居も基本的にはナチュラルな方向でお願いしましたが、そんな2人が急に怖い存在に見えてくる“変化”が大きなポイントです。僕自身、現場でそのギャップを目の当たりにして「すごいな……」と思わされました。作品全体としても劇映画パートはもちろん、POV(主観映像)部分でもエンタメ性を重視し、クオリティにこだわって追加撮影を行うなど飽きさせない工夫を施しました。近畿地方のある場所に何があるか ―― ぜひ劇場でゾクゾクしながらお楽しみください。

背筋(原作)
「近畿地方のある場所について」著:背筋/定価:1,430円(本体1,300円+税)


PROFILE
ホラー作家。小説投稿サイト「カクヨム」に掲載した「近畿地方のある場所について」がネットで話題となり、2023年にKADOKAWAより書籍化されデビュー。同作は「このホラーがすごい!2024年版」(宝島社)国内編第1位を獲得。近著に「穢れた聖地巡礼について」(KADOKAWA)、「口に関するアンケート」(ポプラ社)がある。

COMMENT
原作:映画化のオファーをいただいたときは、率直にとても嬉しかったです。私は学生時代に拝見した『ノロイ』を機に白石晃士監督のファンになりましたが、「近畿地方のある場所について」を書くにあたっていちファンとして同作のエッセンスを込めた部分もありましたから。まさか本家が映画化してくれるとは!と本当に有難かったです。しかも脚本協力として参加でき、光栄でした。
具体的には映画化にあたっての全体的な構成や整合性のチェックでしたり、劇中劇のアイデアを提案させていただきましたが、最初にプロットをいただいた時点で「全部お任せしたい」と思えるほど信頼していました。原作が叙述トリックを使って何を伝えたかったのかの芯の部分を汲み取って下さり、映画版ならではの思い切った選択と集中を施して新たなギミックを作って下さった心意気と手腕に感銘を受けたからです。劇中のキーアイテムにも新たな解釈を加えて下さり、自分ではたどり着けなかった再発見があってとても楽しかったです。撮影現場にもお邪魔しましたが、一つのシーンを何度も撮り直されていて、皆さんのこだわりを肌で感じました。私からは「ぜひ白石監督っぽさを入れて下さい!」とご本人にお願いした場面もあり、ファン冥利に尽きる作品となりました。公開を待たれている皆様には「白石監督好きが作った原作を白石監督ご自身が映像化したときに面白くないわけがない!」と伝えたいです。

椎名林檎
主題歌:椎名林檎「白日のもと」(EMI Records/UNIVERSAL MUSIC)

PROFILE
「作曲家/演出家」1978年11月25日生まれ 福岡県出身 1998年にシングル「幸福論」でデビュー。バンド『東京事変』も率いる。自作自演業はもとより、他の歌い手や、映画・舞台・TV・CMなどへの楽曲提供も精力的に行っている。2009年、芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。2016年、リオオリンピック・パラリンピック閉会式のフラッグ・ハンド・オーバーセレモニーに於いて演出/音楽監督を務め、国内外から高い評価を得た。2019年、アルバム「三毒史」、及びベストアルバム『ニュートンの林檎 ~初めてのベスト盤~』をリリース。2024年、4月17日、シングル「人間として」をリリース。5月29日、5年ぶりアルバム「放生会」をリリース。10月5日~12月15日アリーナツアー「(生)林檎博’24—景気の回復—」を開催(7都市/10公演)。2025年、6月25日、シングル「芒に月」<NHK土曜ドラマ『ひとりでしにたい』主題歌>、Live Blu-ray/DVD「(生)林檎博’24—景気の回復—」を同時リリース。

主題歌:椎名林檎「白日のもと」(EMI Records/UNIVERSAL MUSIC)
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PRODUCTION NOTES

『ノロイ』が繋いだプロデューサー・
原作者・監督のトライアングル
2023年1月、WEB小説サイト「カクヨム」にとある作品の第1話が投稿された。「近畿地方のある場所について」と題された本作はSNSを中心に話題を集め、累計2300万PVを超えるヒットを記録。8月に早くも単行本化され、人気が爆発した。本作の連載を追いかけていた読者の一人が、後に映画化を企画する櫛山慶プロデューサーだ。

「大学時代に“洒落怖”のようなネット掲示板の怪談スレッドや、白石晃士監督の『ノロイ』(05)などのホラー映画にハマっていた時期がありました。社会人になって13年目に『近畿地方のある場所について』と出会い、あの当時のワクワクの集大成を感じたんです。読む手が止まらず、ただの怖い話では終わらずに考察しがいのある強度もすさまじい。原作人気的にも物語の構造的にも実写化のハードルが高いことは重々承知していましたが、それ以上に“この原作を映画にしてみたい”という想いが強くわきました」(櫛山)

出版前から話題沸騰中の作品だったこともあり、映画化においても10社以上からのプレゼン合戦が繰り広げられたという。
「プレゼンの際にお話ししたことは、『ミッドサマー』のような世界で通用する上質なジャパニーズホラーを作りたいということ。そして、私自身が大学時代に何の気なしに観たらトラウマ級に怖いホラーだった『ノロイ』が「近畿地方のある場所について」の映画化で目指す方向性の一つなのではないかということです。日本だとまだエンタメとしては市民権をそこまで得られていないモキュメンタリー(フェイクドキュメンタリー)方式を丁寧に踏襲したい、そのために白石監督にご相談したいと思っています、とお話ししました」(櫛山)
原作者・背筋がアイデアを多数提供。
ドリームチームが結成
映画版の主人公となる千紘と小沢役を託されたのは、菅野美穂と赤楚衛二。両者ともに製作陣の第一希望であり、ただ怖いだけのホラーではなく、その奥にある切実な“想い”を刻み付けようとする本作のビジョンに共鳴し、オファーをすぐさま快諾。事前に白石監督との打ち合わせの場を持ち、互いの考えをしっかりと共有したうえで、衣装合わせや本読み(台本の読み合わせ)に臨んだ。

「本作のチャレンジの一つは、劇映画とモキュメンタリーの融合です。となると、観客の皆さんにお芝居の部分も“これは本当にあったことなのかも”と違和感なく観てもらえる必要が生じます。そうしたリアリティあるお芝居をできる方々にお願いしたいと思っていました。菅野さんと赤楚さんはその点において間違いないおふたりですし、各々のパブリックイメージを利用する仕掛けもできると考えました。菅野さんは特に近年の出演作で、働く女性像、母親像の代表であり最先端の印象があるかと思います。そして赤楚さんは、ちょっと頼りないけれど可愛がられる役を魅力的に演じてきましたよね。そうした“世の中が知っている菅野美穂と赤楚衛二”像を意図的に引っ張り、途中から激変するギャップ性が本作の大きな見どころでもあります」(櫛山)

櫛山や伊藤プロデューサーの頭の中には、本作を国内で留めず各国に“伝染”させる狙いもあった。「台湾のヒット作『呪詛』のように土着的なホラーはいま世界で非常に求められており、『近畿地方のある場所について』はまさにそうしたニーズに合致する作品です。と同時に、日本映画ではドラマ派生でない限り女性の主演作がまだまだ少ない。アジア圏でも高い知名度を誇る菅野さんはもちろん、人気急上昇中の赤楚さんに出演いただいたことで、野心的な企画でありながら広く興味を持っていただける作品にできました」(櫛山)

櫛山によれば、日本テレビが企画から携わったホラー映画は前例がないという。『近畿地方のある場所について』は、Jホラーのニューウェーブでもあるのだ。
第一希望だった菅野美穂と
赤楚衛二のキャスティング
これは後から判明したことだが ―― 背筋を創作に向かわせた原点の一つが、『ノロイ』だった。ホラーファン同士としてのシンパシー、そして映画人としての櫛山の情熱が背筋の心を掴み、映画化権を勝ち取る。Huluオリジナルドラマ「未来世紀SHIBUYA」(21)で白石監督と組んだ経験を持つ伊藤裕史プロデューサーの助力もあり、希望通りに白石監督の参加を取り付けた。監督自身、連載時から「近畿地方のある場所について」を読んでおり「古今東西の都市伝説をまとめつつ、一つの方向に収束させるアプローチが鮮やかで、『ノロイ』との共通項も感じました」と語っており、相性は抜群。かくして具体的な脚本開発が始まった。

とはいえ、ネットの掲示板から雑誌の記事、インタビュー時の録音データ等々が集積した体裁の原作小説を劇映画に変換する作業は困難を極めた。原作からの変更点を細かく書き出し、都度背筋のチェックを経て進めていった。
 
「製作サイドも原作を読み込んで設定資料を作りながらすすめていましたが、それでも到達できないほどこの作品は深く、様々な現象が入り組んでいます。そうしたら、あるタイミングで背筋さんが作中の各現象で【起きていること・起きていたこと】を記した資料を提供して下さったんです」(櫛山)、「背筋さんご自身が、打ち合わせの場で『映画が変に原作に引っ張られると勿体ない』と様々なアイデアを提示して下さいました」(伊藤)との証言通り、背筋が映画版に与えた影響は計り知れない。そうした流れの中で「脚本協力」というポジションが出来上がっていった。背筋自身が「『ノロイ』のラブレターのつもりで書いた」と語っているように白石監督愛も強く、映画版ならではのオープニングや白石監督へのリクエスト、劇中に登場する昔話のシーンを書き下ろすなど多岐にわたる。
「映画っぽすぎる」を禁じた
独自の撮影現場、
菅野と赤楚がもたらした一体感
『近畿地方のある場所について』の撮影は、モキュメンタリーパートを撮り切った後に劇映画パートに移る二部体制で行われた。伊藤が「モキュメンタリーパートにここまで予算を投じた日本映画はかつてないのではないでしょうか」と豪語する通り、首つり屋敷等のロケーションにも徹底してこだわり、映像資料の質感はもちろんのこと、時折入るノイズや時報のフォント、背景処理に至るまで時代感を細かく反映。さらに、現場に編集スタッフが常駐し、モキュメンタリーパートの撮影素材をリアルタイムで粗編集して菅野と赤楚に共有。千紘と小沢が映像資料を物色するシーンの撮影時に現物がその場にある状態を整えることで、2人から「うわ、すごい」という生の反応を引き出した。「モキュメンタリーの第一人者である白石監督とチームの凄味を感じた」とは櫛山の談。「僕が“いい画だな”と思っていたら、監督がカットをかけて『映画っぽすぎるからもう一回』と言うんです。作り物感に敏感なエキスパートが集った現場でした。それでいて白石監督はエンタメ感を強く意識していて、これまで積み上げてきた集大成を撮る!という覚悟で臨まれていました」(櫛山)

そんな白石監督に菅野と赤楚も全幅の信頼を置き、ビジョンを体現するべく腐心。千紘にはある“秘密”があるが、菅野は一度観ただけではなかなかわからない微妙なニュアンスを白石監督に確認しながら精度を上げていった。そしてホラー映画初挑戦となる赤楚は時に白石監督に演技指導を求めるなど、食らいついていったという。彼は主演ドラマ「相続探偵」の撮影もありスケジュールの都合でホラー映画の恒例行事であるお祓いに参加できなかったものの、自主的に済ませてから撮影に臨むなど、志の高さを発揮。また菅野は赤楚と共に現場のスタッフに分け隔てなく話しかけ、明るい性格で盛り上げつつ、美味な差し入れの数々で士気を上げたという。
お祓いも意味ナシ?
現場で怪現象が続出
ホラー映画といえば必ずと言っていいほど現場で起こる怪現象。前述の通りお祓いを済ませてから臨んだ一行だったが、怪異が「おいでー」と手招きしているとしか思えない珍事が続出。赤楚はお祓いの最中に神主が激しくせき込む異常事態を体験し、菅野は撮影中に清めの塩を肌身離さず持ち歩いていたとか。さらに、撮影した映像が原因不明の真っ黒な状態になっていて撮り直しを余儀なくされたり、心霊スポットとして有名なトンネルでは霊感のあるスタッフやキャストが謎の人影や声を見聞きし、体調不良をおぼえた者もいたという。櫛山も例外ではなく、ロケハン中に車のタイヤがいきなりパンクしたり、その日の夜に見知らぬ老婆から電話がかかってきて「この番号でいいのか、この番号でいいのか」と繰り返し語りかけられたそう。

余談だが、これらは撮影後も終わらなかった。本プロダクションノートにも使用されているオフィシャルインタビューの収録時、スタジオのどこからか子どもの悲鳴のような異音が響き渡り、一時中断。筆者自身も、自宅で本作の脚本を読んでいたところ、室内で遊んでいた4歳の娘が突然「こわい……」と訴えだして恐怖した。なお、今回紹介したのはあくまでほんの一部。プレス・観客の皆さんにはこうした災厄が降りかからないことを切に願う。
作品の本質に踏み込んだ
椎名林檎の描き下ろし主題歌
本作の主題歌を務めるのは、あの椎名林檎。「この物語に重く横たわる問題に私は只管向き合いました」とのコメント通り、作品の芯に深く踏み込んだ新曲「白日のもと」を書き下ろした。
「『近畿地方のある場所について』は、様々な年代をまたがる物語です。そのなかで、どの時代に流れても色あせない強烈な音楽性と普遍性をお持ちの方に主題歌をお願いしたい、それは椎名林檎さんしかいないと思っていました。私自身長年のファンですが、椎名さんはタブーと日常の境目を艶やかに突いてくるクリエイターだと感じています。虚構とリアルを行きかう本作に絶対にリンクすると思い、オファーさせていただきました」(櫛山)
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DIARY

2025.1.21 tue
静岡県の国道沿いの道や住宅街にてPOVパートの撮影日。
リテイクを重ね、天候待ちも乗り越えて無事終了 ―― と思いきや、翌日すべての映像が“黒み”になっていることが判明。後日再撮影に。
2025.1.25 sat
先日収録できていなかったPOVパートの再撮影日。
ロケ中、何度もカメラが落ちたり、収録が止まったりして中断することが多発。現場では「ノロイかも…?」との噂も。
2025.1.31 fri
ロケ撮影日。段取りのために訪れたのは、昼間でも空気が張りつめたような不気味さをまとった千葉県の廃墟の一軒家。
美術部スタッフは、人のいない部屋から気配を感じたり、足音を聞くなど、準備中からいくつもの奇妙な体験をした。
2025.2.19 wed
群馬前橋でのロケ中、小沢役の赤楚が暗い道を歩くシーンで突然叫んだ。カットがかかり、何が起きたのか確認すると、暗闇の中に誰かが立っているのを見つけて驚いたとのこと。
2025.2.25 tue
日が暮れてから、山の中で牽引撮影が始まった。最終地点が行き止まりで、折り返して戻るというコースでの撮影。準備をしていると、撮影コースを一般車が通過。おそらく肝試しに来た若者だろうと考え、行き止まりだからすぐ戻ってくるだろうと思っていた。しかし、通過した車がなかなか戻ってこない。その後もさらに1台の一般車が通過したが、どちらの車も一向に戻ってこなかった。果たして、この車に乗っていた人たちはどこに消えたのか…。
2025.3.1 sat
トンネル撮影2日目。ロケ地は心霊スポットで有名な旧吹上トンネル。撮影中、何人かのスタッフが子どもや女性の声を聞いた。了役の山田暖絆にこの場所が心霊スポットだと伝え、何か見えたか聞いてみると、緑の服を着た人が自分の横を通り過ぎたと言う。しかし、この日現場に緑の服を着た人は山田以外いなかった。
旧吹上トンネルでは、他にもスタッフがいくつかの異変を体験している。ロケハンで初めて現地を訪れた際には、トンネル内で突然、首や頭に違和感を覚えた者がいた。反対側の出口に着く頃には痛みに変わり、気分も悪化していたという。また、同行していた別のスタッフは「女性の声が聞こえた」と話す。
別日の撮影中には、肝試しに来た一般人の侵入を防ぐため、スタッフの一人が夜間にトンネルの反対側で見張りについたが、そこでも異変は起きた。怪談好きの劇用車のドライバーが「この上に本当の心霊トンネルがある」と言って興味本位で藪の中に入っていったが、30分後、真っ青な顔で戻ってきてその場で嘔吐。その後、体調を崩し現場に来なくなった。見張っていたスタッフ自身も喉に違和感を覚え、女性の声やお経のような音が聞こえるようになったという。
菅野美穂 赤楚衛二 原作:背筋「近畿地方のある場所について」(KADOKAWA) 監督:白石晃士 脚本:大石哲也 白石晃士 脚本協力:背筋 音楽:ゲイリー芦屋 重盛康平 主題歌:椎名林檎「白日のもと」(ユニバーサル ミュージック) 製作:桑原勇蔵 山田邦雄 松本拓也 遠藤徹哉 弓矢政法 髙橋紀行 加藤幸二郎 冨田賢太郎 野村英章 五十嵐淳之 桑原佳子 製作統括:佐藤貴博 エグゼクティブプロデューサー:飯沼伸之 企画・プロデューサー:櫛山 慶 プロデューサー:伊藤裕史   撮影:高木風太 照明:後閑健太 録音:根本飛鳥 編集:堀 善介 美術:安宅紀史 田中直純 装飾:森田夏海  特殊メイク・特殊造型:千葉美生 遠藤斗貴彦 スタイリスト:遠藤和己 田中洋子 北川幸江 ヘアメイク:布野夕貴 箕輪亜希乃 アクションコーディネート:柴原孝典 CGデザイン:早野海兵 VFXスーパーバイザー:浅川翔太 VFXプロデューサー:菊地 諒 音響効果:大塚智子 整音:田中 俊 ポスプロスーパーバイザー:小島岳志 保木明元 アソシエイトプロデューサー:小池洋平 キャスティング:下鳥真沙 宣伝プロデューサー:鎌田亮介 米澤孝浩 助監督:古畑耕平 制作担当:由利芳伸 三井久弥 製作:日本テレビ放送網 ワーナー・ブラザース映画 読売テレビ放送 KADOKAWA JR東日本企画 KDDI 日テレ アックスオン 研音 トライストーン ムービーウォーカー バップ / STV MMT SDT CTV HTV FBS 企画・製作幹事:日本テレビ放送網 制作プロダクション:日テレ アックスオン 配給:ワーナー・ブラザース映画
Warner Bros. Japan
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