作品情報 イントロダクション

INTRODUCTION

先生と生徒の切ない純愛を描き、累計発行部数570万部を突破した河原和音による伝説の少女コミックがついに映画化。人を好きになることに真摯に向き合った原作は、純文学の香りさえ感じさせる名作として今なお幅広い読者層を誇ります。

ボサボサ頭にメガネ姿。めったに笑わない伊藤先生に、響も密かに苦手意識を持っていたはず…なのに。ふと見せる意外なほどの優しさ、いつもどこか遠くを見ている寂し気な瞳、そしてハッとするほど大きく男らしい手。自分でも気付かないうちに恋に落ちていた響は、初めてのこの想いを不器用ながらもまっすぐに伊藤にぶつけていく。響のピュア過ぎるアプローチを、やんわりとかわし続けていた伊藤だったが、ある日決定的な一言を放つ……「迷惑だ」。
“先生に迷惑をかけたくない”その一心で、 もう一度きちんとフラれるため向かった屋上。無理をして明るく振舞う響に、伊藤は突然キスを―。
戸惑い混乱する響だったが、事態は響の知らないところで急速に変化しようとしていた。唐突に学校を去ろうとする伊藤、2人を引き離そうと躍起になる大人たち、響を熱い友情で支え、応援する仲間たち。様々な思いが交錯する中、響の片想いの行方は―?

このクラシカルな純愛ストーリーに挑戦するのは、生田斗真×広瀬すずという、今や日本映画界には欠かせない存在となった2人。強烈に“今”を感じさせるこの豪華カッ プリングが、いつの時代も変わらない普遍的な恋心を体現します。
近年様々なジャンルの作品に出演し、大人の男性の色香を放ち続ける生田がぶっきらぼうな伊藤先生に、いつも元気いっぱいの笑顔がまぶしい広瀬が少し内気な女子高生=響にそれぞれ扮し、スクリーンで新たな魅力を開花。
響を応援するクラスメイトには竜星涼、森川葵、他校ながら響に深く関わっていくことになる男子高生に健太郎ら人気若手キャスト陣が集結。中村倫也、比嘉愛未、八木亜希子、森本レオら、実力派のキャストたちもしっかりと脇を固めています。

監督は青春ラブストーリーの名手=三木孝浩。繊細な心理描写と、柔らかい光が生み出す美しい映像は恋する2人を優しく包み込みます。劇中音楽はこれまでも三木監督とは何度もタッグを組んでいるmio-sotido、脚本は『心が叫びたが ってるんだ。』『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』といったアニメ作品で高評価を受け、最近では『暗黒女子』など実写作品も手掛ける岡田麿里が担当。
作品に寄り添う主題歌には、昨年結成30周を迎えた人気バンド=スピッツが本作 からのインスピレーションを得た書き下ろし楽曲「歌ウサギ」を提供するのも話題です。

相手を想うがゆえに、気持ちに応えられない大人の伊藤。
純粋ゆえに、時に周りを傷つけてしまう、まだ子供の響。
しかし響の幼い恋は、自分の気持ちに正直になることを恐れていた伊藤の心をもゆっくり溶かし始めます。
まっすぐに気持ちをぶつけることは素敵だけど、どこか怖い。そんな恋に少し臆病になってしまっている大人たちに、純粋に人を想うまぶしさを、恋をして急に輝き出すあの日々を、本作は思い出してくれるのです。