新型コロナウイルスのパンデミックで世界中がロックダウンに追い込まれた2020年。リモートワークを機に東京の大企業に勤める釣り好きの晋作(菅田将暉)は、4LDK・家賃6万円の神物件に一目惚れ。何より海が近くて大好きな釣りが楽しめる三陸の町で気楽な“お試し移住”をスタート。仕事の合間には海へ通って釣り三昧の日々を過ごすが、東京から来た〈よそ者〉の晋作に、町の人たちは気が気でない。一癖も二癖もある地元民の距離感ゼロの交流にとまどいながらも、持ち前のポジティブな性格と行動力でいつしか溶け込んでいく晋作だったが、その先にはまさかの人生が待っていた—?!
楡周平原作の「サンセット・サンライズ」(講談社)を菅田将暉主演で映画化。書いたドラマは必ず注目を集めるといえるほど、期待と信頼を一身に浴びる宮藤官九郎が脚本を手がけ、『正欲』(23)の岸善幸監督との異色のコラボレーションから生まれた本作。都会から移住したサラリーマンと宮城県・南三陸で生きる住民との交流や、人々の力強さや温かさをユーモアたっぷりに描き、その背景にあるコロナ禍の日本、過疎化に悩む地方、震災などの社会問題と向き合いながら豊かなエンターテインメントに転化させたヒューマン・コメディ。
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菅田将暉/西尾晋作役
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井上真央/関野百香役
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中村雅俊/関野章男役
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三宅健
/タケ<高森武>役 -
池脇千鶴
/持田仁美役 -
竹原ピストル
/ケン<倉部健介>役 -
山本浩司
/山城進一郎役 -
好井まさお
/平畑耕作役 -
小日向文世
/大津誠一郎役
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岸善幸/監督
1964年、山形県出身。早稲田大学卒業後、映像制作会社テレビマンユニオンに入社。テレビバラエティやドキュメンタリー番組を手がけた後、ドキュメンタリードラマの演出をスタート。東日本大震災で津波の被害を受けた人々の再生を描いた「ラジオ」(13)は、国際エミー賞のテレビ映画部門にノミネートされた。『二重生活』(16)で映画監督としてデビュー。寺山修司の小説を映画化した『あゝ、荒野』(17)では主演に菅田将暉とヤン・イクチュンをむかえた。同作で第60回ブルーリボン賞作品賞、第30回日刊スポーツ映画大賞作品賞、第42回報知映画賞作品賞ほか多数の賞を受賞。『前科者』(22)では犯罪者の社会復帰の難しさ、第36回東京国際映画祭最優秀監督賞と観客賞を受賞した『正欲』(23)では多様性の光と影を描いた。一貫して阻害された人や異端とされる人々の生き様にフォーカスしている。
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宮藤官九郎/脚本
1970年、宮城県出身。1991年より大人計画に参加し、脚本家、監督、俳優、ミュージシャン、ラジオパーソナリティなど活動は多岐に渡る。脚本家として、映画『GO』(01)で第25回日本アカデミー賞最優秀脚本賞他多数の脚本賞を受賞。以降も、テレビドラマ「木更津キャッツアイ」「タイガー&ドラゴン」「あまちゃん」「いだてん~東京オリムピック噺~」など話題作の脚本を執筆。近年は、企画、監督も務めた「季節のない街」(Disney+)のほか、「不適切にもほどがある!」(TBS)「新宿野戦病院」(CX)、映画『1秒先の彼』『ゆとりですがなにか インターナショナル』(23)など多数の脚本を手掛ける。
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今村圭佑/撮影
1988年、富山県出身。日本大学芸術学部映画学科卒業後、24歳で撮影技師としてデビュー。映画、CM、MVなど幅広い分野で映像を手がける。主な撮影担当作品は映画『余命10年』(22)、『最後まで行く』『リボルバー・リリー』(23)、『四月になれば彼女は』『青春18×2 君へと続く道』(24)、ドラマ「アバランチ」、MV「ロングホープ・フィリア」(菅田将暉)など。『燕 Yan』(20)ではカメラのみならず監督もつとめた。
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網守将平/音楽
1990年、東京都出身。東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程修了。学生時代よりクラシックや現代音楽の作曲家としてキャリアをスタートし、音楽教育番組「ムジカ・ピッコリーノ」(NHK Eテレ)の音楽監督をつとめた。ソロアルバムの発表やコラボレーションワークのほか、大貫妙子、原田知世、Daokoなど多くのアーティストの作・編曲に携わる。映画『百花』(22)で初の映画劇伴を担当。QUBITとしてバンド活動も行っている。
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青葉市子/主題歌
1990年、京都府出身。音楽家。自主レーベル "hermine" 代表。2010年デビュー以降、これまでに7枚のオリジナル・アルバムをリリース。クラシックギターと歌を携え、世界中を旅する。映画『こちらあみ子』(22)では劇中音楽と主題歌を担当し、第77回毎日映画コンクールにおいて音楽賞を受賞。ラジオDJや文芸誌での連載執筆、TVナレーション、CM・映画音楽制作、芸術祭でのパフォーマンス等、様々な分野で活動する。2025年2月28日に最新アルバム『Luminescent Creatures』を全世界同時リリースし、キャリア最大規模となるワールド・ツアーを開催。
GRe4N BOYZ「シオン」
この映画に音楽で参加できることをとても光栄に思います。映画を観てから音楽を作るという、未だやったことの無い方法での作品作りで、映画を観たあとでどんな感情が自分の中に残るだろうと心を眺めていました。沢山の側面がある映画なので、色んな気持ちに届くよう、曲を作っていきました。
ふと前を向くその瞬間に、幸せでありますように。この曲が映画を通じて、ナニカになってくれれば幸いでございます!