撮影舞台裏コラム

真選組の男たちをめぐる熱いドラマに涙する。

「笑って! 泣いて! アツくなる!」。『銀魂』を構成する三大要素の残りの2つ、“泣ける”“アツくなる”のパートも本作では真選組をめぐるよりドラマチックで、より感動的なものになっている。笑いのシーンが、後半では男たちの絆を描くものに変わり、俳優同士がちゃんと向き合わないと成立しない芝居が福田ワールドの中で展開。沖田が近藤を助けるため、敵陣にひとりで乗り込んでいくシーンでは、感情をあまり表に出さない彼が真選組への愛情も少し匂わせていてグッとくる。さらに伊東と近藤が本当の想いを語り、ともに大切なことに気づくクライマックスでは、本来の中村勘九郎の真骨頂である感動的な演技を見せる。その顔を見てみるみる変わる伊東役に扮した三浦春馬の涙の芝居に思わず心揺さぶられてしまうのだ。

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