魔法生物を見つけて記録を取るために世界中を旅する魔法動物学者。魔法生物がなぜ重要で、どうして保護されるべきか、その理由について魔法界で教えたいと願っている。旅行中に、あらゆる種類のビーストたちを救い、それを動物園並みの広さの不思議な空間をもつトランクの中に保管し、面倒をみながら、保護している。少し不器用で、仲間の魔法使いや魔女たちと一緒にいるよりも、魔法生物たちといるほうが気楽なアウトサイダー的存在。イギリス出身で、一度はホグワーツ魔法魔術学校の生徒だったが、ビーストのせいで人間の命を危険にさらしたため、追放された。だが、ひとりだけ、ニュートをかばって反対した教授がいた。それが、かのアルバス・ダンブルドアである。その時点では、ニュートがホグワーツで最も重要な教科書のひとつ:「幻の動物とその生息地」の著者になるとは、誰も思っていなかったのである。
ティナはポーペンティナの略称。賢く、意志の強い魔女である。ニューヨークに住み、MACUSA(アメリカ合衆国魔法議会)で働いている。一度は闇祓いだったが、感情に流され、無断で魔法を使い、職務を逸脱したことで、単調なデスクワーカーに降格された。捜査官としての地位に復帰したいと望むあまり、ニュート・スキャマンダーという名前の魔法使いの行く先々に現れるようになる。ルームメイトでもあるクイニーという非常に仲の良い妹がいる。
ティナの妹。活発で少し奇抜なとてもきれいな女性だが、それ以上の才能がある。MACUSAでティナと同じく単調なデスクワークをしているが、姉のように闇祓いになろうなどという野心は抱いていない。率直に言って、自由奔放な性格のクイニーは、働きたいとさえ思っていないのである。善良な心の持ち主で、姉のためならどんなことでも厭わずにやる覚悟である。さらに、彼女はレジリメンス、つまり心を読むことができる。
缶詰工場で働く“ノーマジ”(アメリカでのマグルの呼び方/普通の人間)。夢は、パン屋になることと新鮮でおいしいごちそうを作ること。資金を確保できず、これも運命と思ってあきらめかけたところで、ニュート・スキャマンダーと偶然に出会い、すべてが変わる。無意識のうちに、ニュートの魔法動物たちが引き起こす大騒動の中に飲み込まれていく。最初は不可思議なものを自分の想像だと思っていたが、すぐに、夢をはるかに超えたとんでもない冒険に巻き込まれていることに気付く。
MACUSA(アメリカ合衆国魔法議会)の長官で闇祓い。最高ランクの役人で最も尊敬される人物のひとりである。禁制の魔法生物を詰めたトランクとともにニュート・スキャマンダーがニューヨークに未許可で入国したことを知ったグレイブスは、ニュートの目的を疑い、アメリカ魔法界の最も重要な法律“機密保持法”が破られる可能性を懸念する。また、グレイブスは、若くてことのほかもろいクリーデンス・ベアボーンを気遣い、思いやりを示しているように見えるが、いったいそれは何のためなのか?
ノー・マジで、NSPS(新セーレム救世軍)あるいは“セカンド・セイラマーズ”として知られる結社の過激なリーダーである。魔法すべての根絶を決意するメアリー・ルーは、魔法使いや魔女が人間に混ざって生きていると確信し、彼らを相手にした激しい反対運動に没頭している。養子の子供たちを積極的に参加させているが、子供たちは全員、彼女の逆鱗に触れることを恐れながら生きている。
メアリー・ルー・ベアボーンの3人の養子の真ん中。内にこもり、ことのほか気が弱く、ふたりの姉妹以上にもろい性格。メアリー・ルーの厳しいルールに少しでも違反したときに受ける虐待に対して、まったく無防備だが、その孤独によって、クリーデンスに個人的な興味を抱くパーシバル・グレイブスの巧みな操作を受けやすくなっている。