細部に至るまで入念な注意をはらい、芸術的な美しさに徹底的にこだわり、作品に独創性と臨場感を吹き込むことで知られている。妻で製作パートナーのデボラ・スナイダーと共同設立した、ワーナー・ブラザースの傘下であるクルーエル・アンド・アンユージュアル・フィルムズを通して製作活動をおこなっている。 クルーエル社の旗印のもとに、『The Last Photograph』など、幅広い作品の企画開発に取り掛かっている。この作品は、一枚の写真に触発され、戦争で荒廃したアフガニスタンに旅するふたりの男の物語である。 最近、高評価を得た『ワンダーウーマン』(17/監督:パティ・ジェンキンス、出演:ガル・ガドット)の原案を共同執筆し、製作も務めた。この作品は、多くのボックスオフィスの記録を破り、世界中で8億ドル以上の興収をあげた。すでに続編も決まり、2019年12月13日より全米を含む世界各国で公開予定である。また、18年に公開予定の『Aquaman』でも製作を担当している。 また、DCコミックスを初めて映画化した監督作『マン・オブ・スティール』(13/製作:デボラ・スナイダー、クリストファー・ノーラン、エマ・トーマス)は世界中で6億5000万ドル以上の興収をあげ、その続編『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(16/製作:デボラ・スナイダー、出演:ヘンリー・カビル、ベン・アフレック、エイミー・アダムス、ジェシー・アイゼンバーグ、ジェイソン・モモア)でも監督を務め、8億ドルを超える世界興収をあげた。 デヴィッド・エアー監督の『スーサイド・スクワッド』(16/出演:ウィル・スミス、ジャレッド・レト、ジェイ・コートニー、ジョエル・キナマン、マーゴット・ロビー)では製作総指揮を担当し、この作品も、8月のオープニング週末に1億3300万ドルを売り上げて記録を破り、世界興収は7億4000万ドル超を記録した。 大ヒット作『300<スリーハンドレッド> ~帝国の進撃~』(14/ノーム・ムーロ監督)では、製作/共同脚本を務めた。14年3月に全米公開された同作は、自身が脚本/監督を務めた06年の『300<スリーハンドレッド>』の続編である。2作品合わせて、約8億ドルの世界興収を記録した。 ほかの監督作品に、ゾンビ映画『ドーン・オブ・ザ・デッド』(04)、同名の人気グラフィック・ノベルに基づく『ウォッチメン』(09)、アドベンチャー・アニメ『ガフールの伝説』(10)、アクション・ファンタジー『エンジェル ウォーズ』(11)がある。
ハリウッドのトップクリエイターのひとり。『アベンジャーズ』(12)とその続編『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(15)を含め、ヒット作の脚本を書いてきた。また、TV界で最も高い評価を受けたシリーズのひとつ「バフィー~恋する十字架~」(97~03)のクリエイターでもある。 ニューヨーク出身。TVの脚本家一家の三代目である。祖父と父は成功を収めるホームドラマの脚本家で、「ビーバーちゃん」(57~63)、「うちのママは世界一」(58~66)、「The Golden Girls」(85~92)といった番組を担当していた。 長編映画『バッフィ/ザ・バンパイア・キラー』(92)の脚本を書いたのち、それをTVシリーズに焼き直した結果、カルト的現象を巻き起こした。2000年、前述「バフィー~恋する十字架~」のエピソード「静けさ」の脚本で、初めてエミー賞ドラマシリーズ部門最優秀脚本賞にノミネートされた。02年、ブロードウェイ形式のミュージカルエピソード「ワンス・モア・ウィズ・フィーリング」の脚本/音楽/監督を担当し、世界中から注目されるようになり、オリジナルキャストがレコーディングしたサウンドトラックアルバム「聖少女バフィー ワンス・モア・ウィズ・フィーリング」は、世界中で40万枚以上を売り上げた。 98年には、自身の製作会社ミュータント・エネミーを通して、FOX放送の「エンジェル」(99~04)の企画と製作を担当した。前述「バフィー~恋する十字架~」のスピンオフ作品となるこのシリーズも、熱い支持を受け、ワーナー・ブラザースでシーズン5まで放送された。02年、高評価を得たFOXネットワークのSFドラマ「ファイヤーフライ」(02~03)のクリエイターを務めた。この3つのTVシリーズのクリエイター/製作総指揮を担当するほかに、それぞれのシリーズの複数のエピソードの脚本も担当し、監督も務めている。 スマッシュヒットを記録したアニメ『トイ・ストーリー』(95)で、米アカデミー賞最優秀脚本賞にノミネートされた。ほかの脚本担当作品には、脚本ドクターとして参加した『スピード』(94)、『エイリアン4』(97)などがある。また、前述「ファイヤーフライ」をベースにした『セレニティー』(05・未)で長編映画の監督デビューを果たした。 ネット配信されるミュージカルシリーズ「Dr. Horrible's Sing-Along Blog」は08年にオンラインデビューを果たし、画期的な成功を収め、エミー賞を含め数多くの賞を受賞した。この第2シーズンを終えたのち、FOX放送シリーズ「ドールハウス」(09~10)のクリエイター/脚本家/監督を務めた。 高い評価を受けた『キャビン』(11)の共同脚本と製作を担当したのち、前述のスーパーヒーロー・アンサンブル映画『アベンジャーズ』の脚本と監督を担当。同作は大きな成功を収め、歴代最高収益をあげた映画の一本となった。そののち、シェイクスピア劇「空騒ぎ」を現代風に脚色した『Much Ado About Nothing』で、監督/製作/音楽/編集も担当した。 また、ABC放送シリーズ「エージェント・オブ・シールド」(13~)の共同クリエイターと監督を務め、製作総指揮も担当している。 近作には、前述の『アベンジャーズ』の仲間入りをし、歴代最高収益を上げた映画の一本となった続編『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(15)などがある。同作の脚本と監督を担当している。
米アカデミー賞ノミネート歴とゴールデングローブ賞受賞歴を誇るプロデューサーであり、30年以上のキャリアをもつエンターテイメント業界のリーダー。アトラス・エンターテイメントの創設者でもある。長年にわたりクリエイティブなコラボレーションとイノベーションを実行して評判を確立し、手がけた映画/TV/音楽は国際的に高い評価を得てきた。プロデューサー、数々の大手エンターテイメント企業の創設者および重役としての輝かしいキャリアを通して、何十億ドルもの収入を生み出す力添えをおこなってきた。2016年だけでも、担当した映画は、世界中のボックスオフィスで20億ドル以上の興収をあげている。歴代最高収益をあげた100本の映画のうち、製作した作品の5本がランクインしている。その作品は、『ダークナイト』(08)、『ダークナイト ライジング』(12)、『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』『スーサイド・スクワッド』(共に16)、『ワンダーウーマン』(17)である。 DCコミックスの世界を描いた映画の多くを製作。近作は、前述の『ワンダーウーマン』(監督:パティ・ジェンキンス)で、同作は、女性が監督した実写版映画で最高収益をあげた作品となるなど、多くの記録を打ち破っている。ほかのDCユニバースを描いた近作には、世界中で大ヒットを記録した『マン・オブ・スティール』(13)、2016年3月より公開されたザック・スナイダー監督の前述『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』、16年8月の公開週末の記録を更新した前述の『スーサイド・スクワッド』などがある。 絶賛を浴びた大ヒット作『アメリカン・ハッスル』(13)で、『スリー・キング』(99)に続き、デビッド・O・ラッセル監督と2度目のコラボレートを果たした。同作は、英アカデミー賞3部門を受賞し、米アカデミー賞では、アトラス社のリチャード・サックルとともにノミネートされた最優秀作品賞を含む10部門で候補となった。さらにゴールデングローブ賞7部門にノミネートされ、コメディ/ミュージカル部門最優秀作品賞を含む3部門で受賞した。 キャリアを通して、クリストファー・ノーラン監督の「ダークナイト」3部作:『バッドマン ビギンズ』(05)と前述の『ダークナイト』『ダークナイト ライジング』などのメジャーシリーズ映画から、高評価を受けるファンタジーロマンス『シティ・オブ・エンジェル』(98)や『バンク・ジョブ』(08)に至るまで、数々の優れた作品の製作を担当してきた。 ほかにも、『スクービー・ドゥー』(02)とその続編『スクービー・ドゥー2 モンスターパニック』(04)、『ゲット スマート』(08)など、ボックスオフィスのヒット作を製作している。また、95年の米アカデミー賞ノミネート作『12モンキーズ』を基に、アトラス社がTVシリーズ「12モンキーズ」(15~)を製作。18年より第4シーズンが始まる。
示唆に富み、かつ楽しめて、印象的なビジュアルが人目を引く映画作品の企画開発/製作に携わってきた。広告業界での経験を活かし、担当する作品にユニークで消費者心理を捉えた構想を取り入れ、作品の後ろ盾となるクリエイティブ・マーケティングや広告戦略に深くかかわっている。製作パートナーのザック・スナイダーと共同設立した製作会社クルーエル・アンド・アンユージュアル・フィルムズの共同社長として、エンターテイメント業界の一流プロデューサーたちと肩を並べている。 18年12月より全米公開予定の『Aquaman』では製作を担当。現在は、クルーエル社の旗印のもとで、『The Last Photograph』を含む幅広い作品の企画開発をおこなっている。 近作は、高評価を得た『ワンダーウーマン』(17/監督:パティ・ジェンキンス、主演:ガル・ガドット)。同作は数々のボックスオフィスの記録を打ち破り、世界中で8億2000万ドル以上の収益をあげた。続編は19年12月13日より全米を含む世界各国で公開予定である。 大ヒット作『マン・オブ・スティール』(13)で、チャールズ・ローブン、エマ・トーマス、クリストファー・ノーランとともに製作を担当。同作は、6億5000万ドルを超える世界興収を記録した。同じく製作に携わった『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(16)は、世界興収8億ドル以上をたたき出した。また、デヴィッド・エアー監督の『スーサイド・スクワッド』(16)では製作総指揮に携わり、同作は、8月のオープニング週末の記録を打ち破る1億3300万ドルを売り上げ、世界中で7億4000万ドル以上の興収をあげた。 ノーム・ムーロ監督、ザック・スナイダー&カート・ジョンスタッド共同脚本のメガヒット『300<スリーハンドレッド> ~帝国の進撃~』(14)でも製作を担当。同作は、自身の会社が製作し、ザック・スナイダーが脚本/監督を務めた06年の『300<スリーハンドレッド>』の続編である。これ以前には、自分が思い描く空想の世界が、辛い現実からの究極の逃避手段となる少女を描いたアクション・ファンタジー『エンジェル ウォーズ』(11/脚本・監督:ザック・スナイダー)の製作を担当。 前述の世界的ヒット作『300<スリーハンドレッド>』で製作総指揮を初めて務め、プロデューサーとしてデビューした。フランク・ミラーのグラフィック・ノベルにインスパイアされ、ザック・スナイダーが脚本/監督を務めたこの作品は、大成功を収め、オープニング週末にボックスオフィスで7000万ドル以上を売り上げ、世界中で4億5000万ドル以上の興収をあげた。次に、高評価を得た『ウォッチメン』(09/監督:ザック・スナイダー)の製作を担当。さらにアニメ・アドベンチャー『ガフールの伝説』(10)では製作総指揮を務めた。
多作で、現在活躍中の人気漫画ライターのひとり。DCエンターテイメント(DCE)の社長兼チーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)でもある。 社長兼CCOとして、あらゆるメディアにおいてDCコミックス(バットマン、スーパーマン、ワンダーウーマン、ジャスティス・リーグ)、バーティゴ(サンドマン、フェイブルズ)、マッドなど象徴的ブランドのキャラクターやストーリーというDCEの豊富なポートフォリオを完全に統合するために、あらゆるクリエイティブな取り組みを先導する役割を担っている。CCOに就任して以来、ワーナー・ブラザースのさまざまな部署と連携し、コミック本出版社DCEのマルチメディア商品の成功を数多く導いてきた。プロジェクトの企画開発に携わった作品には、「バットマン アーカム」シリーズなどの大ヒットビデオゲーム、「ARROW/アロー」(12~)、「GOTHAM/ゴッサム」「THE FLASH/フラッシュ」(共に14~)、「SUPERGIRL/スーパーガール」「iZombie」(共に15~)、「レジェンド・オブ・トゥモロー」「LUCIFER/ルシファー」(共に16~)などのTVシリーズ、さらに、大ヒット作『マン・オブ・スティール』(13)や製作総指揮を務めた記録破りの大ヒット作『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』(16)、夏の最高収益をあげた『ワンダーウーマン』(17)などがある。 世界的に有名な、賞受賞歴をもつ作家として、スーパーマン、グリーン・ランタン、フラッシュ、ティーン・タイタンズ、ジャスティス・リーグが主人公の、コミック本業界で最も人気のある物語を多数執筆している。また、「ニューヨーク・タイムズ」紙のベストセラー・グラフィック・ノベル「Green Lantern: Rage of the Red Lanterns」「Green Lantern: Sinestro Corps War」「Superman: Brainiac」「Blackest Night」「Batman: Earth One」の著者でもある。 コミック本のほかにも、さまざまなメディアで執筆している。その作品に、TVアニメ「ロボットチキン/スター・ウォーズ」(05~)の第4シーズンの4話(08~09)、TVシリーズ「ヤング・スーパーマン」(01~11)で高い評価を得た第8シーズンのエピソード「31世紀の同志」(09)などがある。最近では、「ARROW/アロー」の第1シーズンのエピソード「復讐の女神」(12)や「暗殺依頼」(13)ほか、「THE FLASH/フラッシュ」の第1シーズンのエピソード「キャプテン・コールド」(14)など多くのエピソードを担当し、好評を博している。 DCコミックスの「Stars AND S.T.R.I.P.E.」の執筆とスターガールの企画に携わり、キャリアをスタートさせた。2002年度ウィザード・ファン賞新人タレント賞、05~08年度同賞年間優秀作家賞を受賞。さらに、03~05/07~08年度CBG賞年間優秀作家賞、01~05年までは毎年「Justice Society of America」で同賞最優秀コミック本シリーズ賞を受賞した。 デトロイトで生まれ、ミシガン州立大学でメディアアート、脚本執筆、映画製作と理論を学んだ。ロサンゼルスへ移り、リチャード・ドナー監督のインターンとなり、のちにアシスタントへと昇格し、『スーパーマン』(78)、『陰謀のセオリー』(97)、『リーサル・ウェポン4』(98)など、ドナー監督の映画に携わった。
過去30年以上のキャリアで、米アカデミー賞に4度ノミネートされるなど、業界で最も多才で経験豊かな映画音楽の作曲家のひとりである。ティム・バートン、デビッド・O・ラッセル、ガス・ヴァン・サント、サム・ライミ、ジョシュ・ウェドン、ポール・ハギス、アン・リー、ロブ・マーシャル、ギレルモ・デル・トロ、バリー・ソネンフェルド、ブライアン・デ・パルマ、ピーター・ジャクソンといった優れた監督たちとチームを組んできた。 バートン監督の『ピーウィーの大冒険』(85・未)を皮切りに幅広い映画作品に楽曲を提供してきた。その作品には、米アカデミー賞にノミネートされた4作品『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』『メン・イン・ブラック』(共に97)、『ビッグ・フィッシュ』(03)、『ミルク』(08)のほかに、『バットマン』(89)、『シザーハンズ』『ディック・トレイシー』(共に90)、『ジャック・サマースビー』『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』(共に93)、『誘う女』『黙秘』(共に95)、『ミッション:インポッシブル』(96)、『シンプル・プラン』(98)、『PLANET OF THE APES 猿の惑星』(01)、『シカゴ』(02)、『スパイダーマン』(02)と『スパイダーマン2』(04)、『チャーリーとチョコレート工場』(05)、『ウォンテッド』(08)、『アリス・イン・ワンダーランド』(10)、『世界にひとつのプレイブック』(12)、「フィフティ・シェイズ」シリーズ(15,17)、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(15)などがある。 ロサンゼルス出身。映画音楽への愛情とともに成長した。青年時代に世界を旅し、さまざまな音楽を吸収した。バンド“オインゴ・ボインゴ”の結成に助力し、若かりし頃のバートンから注目を浴び、バートン監督より前述『ピーウィーの大冒険』の音楽を頼まれる。それから30年経った今も、ふたりは映画史上で最も多作の作曲家と監督の関係を維持している。 最近、サンディ・キャメロンをソリストとする自身初のバイオリン・コンサート「Eleven, Eleven」を、チェコ・ナショナル交響楽団とともにプラハで初演した。2度目は、エルプフィルハーモニー・ハンブルクで開催。さらに、「ティム・バートン&ダニー・エルフマンの映画音楽コンサート」は、2014年にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールでプレミアコンサートがおこなわれた。現在も12カ国以上の国々で60回以上のコンサートを続けている。