家庭のために生きてきた幸枝と、会社のために生きてきたマ子。全く違う世界に暮らしてきた2人が偶然に出会い、自分たちの唯一の共通点は余命宣告を受けたことだと知る。主婦業と仕事以外に何もやりたいことのない人生の虚しさに気づいた幸枝とマ子は、たまたま手にした12歳の少女の「死ぬまでにやりたいことリスト」を実行するという無謀な旅に出る。
“スカイダイビングをする”“ももクロのライブに行く”“好きな人に告白する”──今までの自分なら絶対にやらないことに、自ら殻を破って飛び込む2人。初めて知った生きる喜びに輝く2人は、家族や周囲のものたち、さらには旅先で出会った人々も巻き込み、彼らの人生さえも変えていく──。
家庭のために生きてきた〈大真面目な主婦・幸枝〉と、会社のために生きてきた〈大金持ちの女社長・マ子〉。たまたま同じ病院の、幸枝は一番安い大部屋、マ子は最高級の個室に入院していたのだが、ひょんなことから2人部屋で同室となる。
デキる秘書の高田(ムロツヨシ)にかしずかれ、かなり年下の夫で副社長の輝男(賀来賢人)が颯爽と見舞いに現れ、どこから見てもセレブなマ子だったが、幸枝は輝夫が病院の前で若い女と落ち合うのを見てしまう。一方の幸枝は見舞いに来たしっかり者の娘の美春(満島ひかり)に、頼りにならない夫の孝道(前川清)と息子の一慶(駒木根隆介)に代わって、「もしもの時」のことを頼もうとして拒まれる。どこかワケありの2人は、互いの唯一の共通点が、余命宣告を受けたことだと知る。
その後、一時退院した2人。そこに幸枝から電話が入る。残りの人生にやりたいことなど何もないことに気づいた幸枝は、病院で出会った12歳の少女が落としていった、人生を力いっぱい楽しみたいという夢が詰まった〈死ぬまでにやりたいことリスト〉を、「やってみようと思うんです」と──最初は呆れていたマ子だが、「自分のためです」という幸枝の弾んだ声に動かされ、気づいた時には「それ、私も乗るわ」と宣言していた。
「スカイダイビングをする」「ももクロのライブに行く」「好きな人に告白する」・・・、今までの自分なら思いつきもしないことを、出会った大勢の人々を巻き込んで、次々と成し遂げていく幸枝とマ子。
ケンカもして大笑いもして、
いよいよリストは残りわずか。
しかし、この時の2人は
思ってもいなかった。
2人の出会いと友情を祝福するような
〈ある奇跡〉が待っていることを。