CAST

アリシア・ヴィキャンデル
【ララ・クロフト】

 米アカデミー賞受賞歴をもち、同世代のなかでも最も有望な女優のひとりとみなされている。『ピュア 純潔』(10・未)で映画デビューを果たして以来、幅広い役柄を演じて注目を浴びてきた。
 トム・フーパー監督の『リリーのすべて』(15)でゲルダ・ヴェイナーをセンシティブに演じ、米アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞。この演技で、全米映画俳優組合(SAG)賞、放送映画批評家協会賞など多くの賞を獲得し、ゴールデングローブ賞と英アカデミー(BAFTA)賞には、『リリーのすべて』と『エクス・マキナ』(14)の両方で、それぞれ主演女優賞と助演女優賞に同時ノミネートされた。
 近作には、ジャスティン・チャドウィック監督作『Tulip Fever』(17)、諍いが絶えないふたりの姉妹がアドベンチャーを求めてヨーロッパ中を旅する『Euphoria』(17)、J・M・レッドガードの小説に基づき、エリン・ディグナムが脚本を担当しヴィム・ヴェンダースが監督したサスペンスロマンス『Submergence』(17/共演:ジェイムズ・マカボイ)などがある。
 また、前作から8年を経てポール・グリーングラス監督とマット・デイモンがチームを組み、大きな期待が寄せられた「ボーン」シリーズの最新作『ジェイソン・ボーン』(16)、漂流中のボートから赤ん坊を救い出した西オーストラリア州の沖合に住む灯台守の夫婦の物語『光をくれた人』(16/監督:デレク・シアンフランス、共演:マイケル・ファスベンダー、レイチェル・ワイズ)にも出演。
 ヴェラ・ブリテンの回顧録に基づいて映画化された『戦場からのラブレター』(14・未)では、主人公ヴェラを演じ、2015年には、アレックス・ガーランドが監督デビューを果たした賞受賞作で前述の『エクス・マキナ』でも主人公を演じ、オスカー・アイザック、ドーナル・グリーソンと共演。1964年のTVシリーズに基づいてガイ・リッチーが監督した『コードネーム U.N.C.L.E.』(15)にも出演している。
 さらに、ビル・コンドン監督の『フィフス・エステート/世界から狙われた男』(13・未)では、アンケ役を演じ、ベネディクト・カンバーバッチ、ダニエル・ブリュールと共演し、スウェーデン映画『ホテルセラピー』(13・未)にも出演し、前述『ピュア 純潔』の監督リサ・ラングセットと再びチームを組んだ。この作品では、脳に障害を持つ赤ちゃんを産んだあと、グループセラピーに出席し、さまざまなトラウマに苦しんでいる人々と出会う若い女性エリカを演じている。それ以前には、ニコライ・アーセル監督の『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』(12/共演:マッツ・ミケルセン)に出演。侍医と恋に落ちる若きデンマーク女王の物語を中心に描いたこの作品は、米アカデミー賞最優秀外国語映画賞にノミネートされた。
 ベルリン映画祭のコンペティション部門で上映されたエラ・レムハーゲン監督の『Kronjuvelerna』(11)では、フランガンシア・フェルナンデス役を演じた。次に、『アンナ・カレーニナ』(12)で英語を言語とする映画に初めて出演し、その名を世界中の観客にひろめた。キーラ・ナイトレイ、ドーナル・グリーソン、ジュード・ロウと共演したこの作品でキティ役を演じている。ほかの出演作品には、『ガンズ&ゴールド』(14/共演:ユアン・マクレガー)、『セブンス・サン 魔法使いの弟子』(14・未/共演:ジュリアン・ムーア、ジェフ・ブリッジス)などがある。
 2010年、前述のスウェーデンドラマ『ピュア 純潔』のカタリナ役で映画デビューを飾り、その演技でスウェーデンのオスカーと言われる権威あるゴールデン・ビートル賞最優秀主演女優賞を受賞した。12年には、ヨーロッパ映画賞の“シューティング・スター”のひとりに選ばれ、13年には、BAFTA賞ライジングスター賞にもノミネートされている。

声優ナレ動画
(ララ・クロフト役:甲斐田裕子)
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ウォルトン・ゴギンズ
【マサイアス・ヴォーゲル】

 最近、ハリウッドで最も尊敬されている優れた映像作家、クエンティン・タランティーノとスティーブン・スピルバーグが製作した映画で重要な役柄を演じた。米アカデミー賞受賞歴をもつスピルバーグ監督の『リンカーン』(12)では下院議員のウェルス・A・ハッチンズを演じ、同賞受賞歴をもつ脚本家/監督のタランティーノがメガホンをとった『ジャンゴ 繋がれざる者』(12)では奴隷を訓練するファイトトレーナー、ビリー・クラッシュを演じ、『ヘイトフル・エイト』(15)で再びタランティーノ監督とタッグを組み、レッドロックの新任保安官だと自称する南部の反乱分子クリス・マニックスを演じた。
 近作は、ヒットシリーズの第3弾『メイズ・ランナー:最期の迷宮』(18)。待機作は、ポール・ラッドが主演するスーパーヒーロー映画『アントマン』(15)の続編で2018年7月6日より全米公開予定の『Ant-Man and the Wasp』である。
 ほかの近作には、『Three Christs』(17/共演:リチャード・ギア)がある。ミルトン・ロキーチの伝記小説に基づき、エリック・ナザリアンが脚本を担当し、ジョン・アブネットが監督を務めたこの作品は、トロント国際映画祭でワールドプレミアが上映された。
 TVの近作には、HBO放送シリーズ「バイス・プリンシパルズ」(16~17/共演:ダニー・マクブライド)がある。この演技で17年度放送映画批評家協会賞にノミネートされた。「Eastbound & Down」(09~13)を手がけたマクブライドとジョディ・ヒルが企画/製作総指揮を務める「バイス・プリンシパルズ」は、高校の運営に携わるふたりの人間を描いたダークコメディである。マクブライドとともに、学校長の座を張り合う、権威にとりつかれた副校長を演じている。
 また、ヒストリー・チャンネルのTVシリーズで、エリート集団ネイビーシールズの周りで現在起こっていることにインスパイアされたアクションドラマ「Six」(17~)の第1シーズン全8話に出演した。ジハード組織ボコ・ハラムから住民たちを守るために、アフリカの村をパトロールする、元シールチーム“シックス”のリーダー、リップ・タガートを演じている。
 10年以上にわたり、TV界において、強烈な魅力を放つ俳優のひとりとして活躍してきた。気骨に溢れた賞受賞ドラマシリーズ「ザ・シールド ~ルール無用の警察バッジ~」(02~08)は、7シーズン放送され、ややこしくてキレやすい刑事シェーン・ベンドレルを演じて高い評価を受け、TV批評家協会(TCA)賞ドラマ部門インディビジュアル・アチーブメント賞にノミネートされた。また、このシリーズで監督を務めたカート・サッターと再びチームを組んだFX放送のドラマシリーズ「サン・オブ・アナーキー」(08~14)では、トランスジェンダーの売春婦ビーナス・バン・ダムを演じ、放送映画批評家協会賞に2度ノミネートされ、トランスジェンダーのコミュニティに新しい光をもたらした。また、6シーズン続いたFX放送のピーボディ賞受賞ドラマシリーズ「JUSTIFIED 俺の正義」(10~15)で、ボイド・クラウダーを鮮烈に演じ、エミー賞に1度、放送映画批評家協会賞に4度ノミネートされている。
 数十本の映画でロバート・デュバルやアンソニー・ホプキンスのようなレジェンドたちと仕事をし、素晴らしいキャリアを築いてきた。これまでに、ロバート・ロドリゲス製作の『プレデターズ』(10)やロドリゲス監督作『マチェーテ・キルズ』(13)、ロッド・ルーリー監督の『わらの犬』(11・未)、ジョン・ファブロー監督の『カウボーイ&エイリアン』(11)、『G.I.ジョー バック2リベンジ』(13)、『エージェント・ウルトラ』(15)など多種多様な作品に出演してきた。
 カメラの裏側でも活躍している。ジニー・ミュール・ピクチャーズの事業パートナーたちとともに、米アカデミー賞最優秀短編映画賞を受賞した『The Accountant』(01)で製作を担当し、出演も兼ねた。このチームで製作と監督を務めた初めての長編映画『Chrystal』(04)は、サンダンス映画祭のドラマコンペ部門に出品された。出演も兼ね、ビリー・ボブ・ソーントンと共演している。また、製作と出演を兼ねた3本目の長編映画『Randy and the Mob』(07)はナッシュビル映画祭で長編映画部門観客賞を獲得した。
 ジニー・ミュール社のパートナーたちと製作した4本目の『That Evening Sun』(共演:ハル・ホルブルック)は、09年3月にテキサス州オースティンで開催されたサウス・バイ・サウスウエスト映画祭でワールドプレミアが上映され、ドラマ作品観客賞とアンサンブル演技部門特別審査員賞を受賞した。この作品はさらに14以上の映画祭で上映されて、サウスイースタン映画批評家協会賞ワイアット賞を受賞し、インディペンデント・スピリット賞の2部門にもノミネートされるなど、多くの賞を獲得した。
 マシュー・アルパーとともに、酒造会社モルホーランド・ディスティリングの共同オーナーを務めている。モルホーランド社は、禁酒法以来、ロサンゼルスの街で最初の蒸留酒会社のひとつとして、ロサンゼルスの活気に満ちた豊かな文化を映し出すような高級蒸留酒を生産し続けてきた。砂漠の街に水を引くことによってロサンゼルスの可能性を押し広げた先人ウィリアム・モルホーランドに因んだ社名である。現在、モルホーランド社は、ロサンゼルスの多様性と活気にインスパイアされた匠の蒸留酒を製造するという使命を果たすため、アメリカン・ウィスキー/ウォッカ/ジンという別の種類の水をこの街に運んでいる。モルホーランド社(www.mulhollanddistilling.com)は、天使の街ロサンゼルスに最高のものだけをもたらすために、米国中で最高の蒸留酒製造業者、ブレンダー、バーテンダーたちと仕事をしてきた。
 旅を愛し、ベトナム、カンボジア、タイ、中米、モロッコ、インドなど世界中を旅している。写真愛好家でもあり、自身の旅をフィルムに焼き付けてきた。インドへの旅で撮影した写真は、次のURLで見ることができる。(http://hindutoyoutoo.blogspot.com.

声優ナレ動画
(マサイアス・ヴォーゲル役:諏訪部順一)
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ダニエル・ウー
【ルー・レン】

 中国系アメリカ人俳優/監督/プロデューサーである。オレゴン大学で建築の学位を取得して卒業したのち、香港の主権がイギリスから中国へ返還される1997年、その出来事を自分の目で見るために香港に移り住んだ。香港で、コマーシャル作品にスカウトされたのち、映画にも出演するようになった。演技に夢中になり、98年に中国語の映画で初めてプロの俳優としての役についた。そのひとつが『玻璃(ガラス)の城』(98)で、そののち4度ノミネートされることになる香港映画賞に、最優秀新人賞部門で初めてノミネートされた。
 98年の幸先のよい映画デビュー以来、60本を超える作品に出演してきた。ベニー・チャン監督の『ジェネックス・コップ』(99)でブレイクし、05年には、『ワンナイト イン モンコック』(04)で香港映画賞最優秀男優賞、そして少年時代から憧れていたジャッキー・チェンと共演した『香港国際警察/NEW POLICE STORY』(04)では同賞最優秀助演男優賞に同時ノミネートされ、後者では台湾の金馬奨最優秀助演男優賞を獲得した。また、監督と脚本と出演を兼ねた『The Heavenly Kings』(06)では香港映画賞最優秀新人監督賞を受賞した。
 ほかの出演作品には、第40回金馬奨最優秀男優賞にノミネートされた『Night Corridor』(03)、フランク・コラチ監督のリメイクでジャッキー・チェンと再び共演した『80デイズ』(04)、『ブラッド・ブラザーズ -天堂口-』(07)、『盗聴犯 ~死のインサイダー取引~』(09)、金馬奨にノミネートされた『Like a Dream』(09)、『アイアン・フィスト』『エウロパ』(共に12)、ジャッキー・チェンが監督/製作/脚本/主演を務めた『ライジング・ドラゴン』(12)、人気ビデオゲーム「World of Warcraft」に基づいたダンカン・ジョーンズ監督の壮大なSFアドベンチャー『ウォークラフト』(16)、ディーン・デブリン監督の『ジオストーム』(17)などがある。また、AMC放送シリーズ「バッドランド ~最強の戦士~」(15, 17~)では主演と製作総指揮を務めている。

声優ナレ動画
(ルー・レン役:中村悠一)
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ドミニク・ウェスト
【リチャード・クロフト】

 イギリス国内外で公開される映画、アメリカのTV番組、ロンドンの舞台まで活動の場を幅広く網羅し、イギリスとアメリカの両方で順調なキャリアを築いてきた。ダブリンにあるトリニティ・カレッジを卒業後、ロンドンにあるギルドホール音楽演劇学校で学んだのち、ピーター・ホール演出の「かもめ」に出演し、イアン・チャールソン賞最優秀新人賞を受賞した。
 すぐに映画界での成功が続く。『28DAYS(デイズ)』(00・未)ではサンドラ・ブロックと、『モナリザ・スマイル』(03)ではジュリア・ロバーツと、『フォーガットン』(04)ではジュリアン・ムーアと共演し、『300<スリーハンドレッド>』(06)ではセロン役を熱演した。ほかに、『リチャード三世』(95)、『サバイビング・ピカソ』(96)、『トゥルー・ブルー』(96・未)、『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(99)、『真夏の夜の夢』(99)、『ロック・スター』(01)、『シカゴ』(02)、『ハンニバル・ライジング』(07)などがある。
 TVでは、アメリカで最も高い評価を受けたTVシリーズのひとつであり、5シーズン放送されたHBO放送の「THE WIRE/ザ・ワイヤー」(02~08)に出演し、ジミー・マクノルティ役を演じ、ファイナルシーズンの1エピソード(08)では監督も務めた。また、チャンネル4の英アカデミー(BAFTA)賞ノミネートシリーズ「The Devil's Whore」(08)にも出演し、オリバー・クロムウェルを演じた。
 舞台では、ロイヤル・ナショナル・シアターで上演されたハーレイ・グランビル・バーカー作「The Voysey Inheritance」(演出:ピーター・ギル)、ウエストエンドで上演された「お気に召すまま」(演出:デイビッド・ラン、共演:ヘレン・マックロリー)、2006年夏にウエストエンドのロイヤル・コート・シアターで上演されて高い評価を受けたトム・ストッパード作「Rock N' Roll」(演出:トレバー・ナン)、ロンドンのドンマー・ウェアハウスで上演されたペドロ・カルデロン・デ・ラ・バルカ作「人生は夢」といった作品に出演している。
 次に、『センチュリオン』(10・未/監督:ニール・マーシャル、共演:マイケル・ファスベンダー)、『アウェイクニング』(11)、ヒット作『ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬』(11)に出演。TVでは、ITV放送の高評価を受ける「Appropriate Adult」(11)に出演し、2012年5月に英アカデミー(BAFTA)TV賞最優秀主演男優賞を受賞し、アビ・モーガン監督の「THE HOUR 裏切りのニュース」(11~12)のヘクター・マッデンの演技ではゴールデングローブ賞にもノミネートされた。
 11年には、ダッチェス・シアターで上演された「Butley」でタイトルロールを演じ、シェフィールドのクルーシブル・シアターで上演された「オセロ」では、前述「THE WIRE/ザ・ワイヤー」の共演者クラーク・ピータースと同じ舞台に立った。12年には、10月にロイヤル・コートで上演されたジェズ・バターワース作「The River」に出演し、13年には、シェフィールドに戻り、クルーシブル・シアターで上演された「マイ・フェア・レディ」に出演した。
 次に、BBC4のTVドラマ「Burton and Taylor」(13)に出演し、リチャード・バートンを演じ、エリザベス・テイラー役のヘレナ・ボナム・カーターと共演した。さらに、ゴールデングローブ賞を受賞したアメリカのTVシリーズ「アフェア 情事の行方」(14/共演:ルース・ウィルソン、モーラ・ティアニー、ジョシュア・ジャクソン)にも出演。映画では、カンヌ映画祭でプレミア上映されて批評家からも観客からも高評価を得たマシュー・ウォーチャス監督の『パレードへようこそ』(14)、アリシア・ヴィキャンデルと共演した『戦場からのラブレター』(14・未)に出演した。
 16年には、ジョディ・フォスター監督の『マネーモンスター』(共演:ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツ、ジャック・オコンネル)に出演し、ドンマー・ウェアハウスで上演されたクリストファー・ハンプトン作「危険な関係」(演出:ジョージ―・ルーク、共演:ジャネット・マクティア)の舞台にも立っている。

STAFF

ロアー・ウートッグ【監督】

 2002年にノルウェー国立映画学校を卒業。卒業制作の短編映画『Regjeringen Martin』(02)は、映画芸術科学アカデミーの学生アカデミー賞にノミネートされた史上2番目のノルウェーの学生映画となった。
 『コールドプレイ』(未)で長編映画監督デビューを果たした。この作品は、06年10月13日よりノルウェーで公開され大ヒットを記録。40カ国で上映され、2本の続編も製作された。次に、子供たちの冒険を描いて大ヒットを記録した『レジェンド・オブ・シルバー 借りぐらしの妖精』(09・未)の共同監督を務めた。12年には中世のアクション映画『エスケープ 暗黒の狩人と逃亡者』(未)の監督を務め、この作品は70カ国以上で上映され、自身は「バラエティ」誌の“注目すべきヨーロッパの監督たち10人”のひとりに選ばれた。4作目の長編映画『THE WAVE/ザ・ウェイブ』(15)は、初めてのスカンジナビア産ディザスター・ムービーとなり、ノルウェーでその年の最高興収を記録し、米アカデミー賞にエントリーするノルウェー公式作品に選ばれた。
 監督した作品はすべて世界各国に送り出され、国際的な映画祭で上映されている。映画の合間をぬい、世界各国でコマーシャル作品を監督し、数多くの賞を受賞している。