フォース・シーズンは、すべてが変化を始めるところからスタートする。
エレナは事故の後に目覚めると、ヴァンパイアに変異するか、完全に死ぬかという恐ろしい選択を迫られる。
はたしてエレナの決断は?!
エレナの人生についてステファンとデイモンはこれまで以上に意見を対立させる。アラリックは生前、ミスティック・フォールズの創立者の会や地元の教会の指導者たちに、ヴァンパイアやその支持者たちの名前を明かしていた。皆は、そのために生じた混乱に対処しなければならなかった。混乱が続く中、エレナとその友人たちは高校の最終学年に進級する。卒業を意識するにつれ彼らはミスティック・フォールズの街への思いを改めて感じていた。だが、街を壊そうとする謎のグループが新たに登場した時、そんな彼らの複雑な思いは、さらに複雑さを増す。
2008年に登場した映画『トワイライト~初恋~』の異例の大ヒットを受けて、全米では社会現象ともいえるヴァンパイアブームが巻き起こった。それから3年。「トワイライト・サーガ」シリーズは現在までに公開されている3作品がいずれも大ヒットを記録。主要キャストは次々とブレイクし、香水のCMや広告などにもヴァンパイアをイメージしたアイコンが登場するなど、ヴァンパイア人気はいよいよ増すばかり。日本でも着実に裾野を広げているこのジャンルで、今最もアメリカで注目を集めている話題のシリーズ「ヴァンパイア・ダイアリーズ」が、満を持して日本に上陸する!
謎めいた伝説が残る町ミスティック・フォールズで、4か月前に両親を亡くしたおばジェナと暮らす高校生エレナと弟ジェレミー。心の傷がいまだ癒えないエレナの通う高校に、ミステリアスな魅力を持つステファンが転入してくる。エレナに強い関心を寄せるステファンに、急速に惹かれていくエレナ。
その頃、町では人々が得体の知れない"何か"に襲われる事件が続出する中、邪悪なオーラを放つステファンの兄デイモンが姿を現す。ステファンと恋に落ちるエレナに、魅惑的な態度で近づくデイモン。実は彼らの正体は、1世紀以上もこの世をさまようヴァンパイアだった!許されぬ恋に苦悩し、過去のロマンスに起因する兄弟の確執に巻き込まれていくエレナ。戸惑いながらも、正反対の魅力を持つステファンとデイモンの間で心が揺れる・・・。
アメリカの女性作家L.J.スミスによる四部作のベストセラー小説を基にドラマ化した本作は、「スーパーナチュラル」や「ゴシップガール」など数々のヒットシリーズを抱えているCWで、2009年9月より放送スタート。ロマンティックなラブストーリーにミステリー&スリラー的な要素、そしてネクストブレイクを予感させる若手俳優たちの共演が多くの女性層にアピールして、瞬く間に人気シリーズへと名乗りを上げた。2011年3月現在、全米で放送中のセカンド・シーズンも好調で、ロングランは決定的なものとなっている。
番組の人気の要であるイケメンヴァンパイア兄弟を演じるのは、「24-TWENTY FOUR-」や「エバーウッド 遥かなるコロラド」のポール・ウェズレイと「LOST」のイアン・サマーハルダー。
そんな二人の男性の間で心が揺れるヒロイン、エレナを演じるニーナ・ドブレフは、カナダのTVドラマで人気を博したブルガリア生まれの新星。エレナの弟ジェレミー役で往年の銀幕のスター、スティーブ・マックイーンの孫スティーブン・R・マックイーンが出演しているのも話題だ。
製作総指揮と脚本を務めるのは、映画「スクリーム」シリーズや大ヒット青春ドラマ「ドーソンズ・クリーク」のクリエイターとして知られるケヴィン・ウィリアムソン。本作の成功を受けて、L.J.スミス原作のTVドラマ化やスピンオフなど複数の関連企画が進行中だ。
二人のタイプの違う魅力的な男性に同時に愛され心が揺れる、美しく心優しい女性という三角関係の図式は、女性なら誰もが夢見るシチュエーションに違いない。もし、その二人の男性が永遠の命を持つヴァンパイアだったとしたら、二人の恋のハードルは限りなく高くなるわけだが、障害があればあるほど恋は燃えるしドラマは面白くなるというもの。さらに不気味な伝説が根付く町という設定にふさわしい、「ツイン・ピークス」を思わせる神秘的なロケーションに、19世紀後半のステファン&デイモンと運命の女性キャサリンをめぐる過去、エレナの出生の秘密といったドラマティックな要素が3人のラブ・トライアングルを盛り上げる!「ヴァンパイア・ダイアリーズ」は、まさに女性のロマンティック魂に火を付けること間違いなしの黄金律を備えたシリーズなのだ。
そもそもヴァンパイアは、古くはアイルランドの作家ブラム・ストーカーの小説『吸血鬼ドラキュラ』をモチーフにした50〜60年代の英国映画の一連のシリーズから、トム・クルーズとブラッド・ピットがヴァンパイアに扮した映画『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』、学園青春ドラマ風の大ヒットシリーズ「吸血キラー/聖少女バフィー」まで、いつの時代にも欧米のエンターテインメントシーンに欠かせない存在だ。このジャンルの核を担ってきたのが、永遠の命を持つヴァンパイアと人間の限りなく不可能に近い"運命の恋"である。80~90年代には「ブレイド」シリーズや「アンダーワールド」シリーズなど男性に向けたアクションホラーのテイストが強い作品が登場したが、女子高生とヴァンパイア、狼人間の純愛を描いた2008年の映画『トワイライト~初恋~』は、本来のラブ・ロマンスの要素を前面に押し出した原点回帰と言える。「ヴァンパイア・ダイアリーズ」が最も視聴者の心を捉えているのもまた、二人の美形ヴァンパイアと女子高生のラブ・トライアングルを通して、女性なら誰もが共感できる普遍的なテーマ="運命の恋"を描いている点にあるのだ。
「ヴァンパイア・ダイアリーズ」の原作者L.J.スミスは、アメリカでは若者層を中心に女性に人気の高い女性作家だ。大学卒業後、フルタイムの作家になる前に幼稚園の先生などをして働きながら、1987年に作家デビュー。その後、魔女を主人公にした『The Secret Circle』に始まる三部作に続き1991年~92年にかけて「ヴァンパイア・ダイアリーズ」シリーズを発表。オリジナルは『The Awakening』『The Struggle』『The Fury』『Dark Reunion』の四部作からなり、「ヴァンパイア・クロニクルズ」シリーズの著者アン・ライスなどと並んで、このジャンルではよく知られた存在となる。日本では2010年に『ヴァンパイア・ダイアリーズⅠ~Ⅳ』(オークラ出版)として発売されており、「トワイライト」シリーズほかでライトノベル市場にヴァンパイア人気の基盤を築いたファンの間で、既に話題を呼んでいる。
90年代後半には『Secret Vampire』に始まる「Night World」シリーズが大ヒット。00年代後半には08年の映画『トワイライト~初恋』公開と前後して、前述の3つのシリーズが相次いで再出版された。09年から始まったドラマ「ヴァンパイア・ダイアリーズ」は、そうした原作ファンの要求にようやく応えた形となったわけだが、ドラマは原作と同じくロマンスをベースにしつつ全体を大胆に脚色している。圧倒的に若者をターゲットにした原作に比べて大人向けの作りにしたドラマは、より多くの視聴者にアピールすることに成功。原作ファンを満足させるだけでなく、新たなファンを取り込み大ヒット番組に成長した大きな理由がここにある。また、ドラマ化と呼応するかのように原作のスピンオフや関連本が出版されると、ドラマのファンを逆に小説に呼び込む形に。
今年10月には、ケヴィン・ウィリアムソンが製作総指揮を手がける『The Secret Circle』がTV映画としてCWで放映予定。L.J.スミスのファンタジーワールドは、ますます広がりを見せている!