プラスアクト編集部
これ程までに原作の想いが引き継がれ、心に届く映画を久しぶりに観ました。
映画であることを忘れ、まるでドキュメンタリーを観ているよう。
監督、小松さん、坂口さんの作品に懸ける想いが素直に感じられる作品です。
長いようで短い“10年”という時間を、自分だったらどう生きるだろうかと考えさせられます。
いわゆる“闘病もの”とは違ったアプローチでつくられた、ナチュラルで美しい映画でした。
小松菜奈さんの繊細な演技がすばらしかったです。
インタビューライター
生きていく茉莉の姿を、
彼女の周りにいる人達の姿を、
思い出す度に、
自分が出会った人達のやさしい顔が浮かんできます。
だからなのかなと思いました、
この作品を観ている間、ずっと心が根っこから揺れていたのは。
映画ジャーナリスト
タイトルの時点でネタバレしている「難病もの映画」で、
最後まで観客の心を冷めさせないのは本来とても難しいことだ。
その難しいことを、本作はやり遂げている。
メインの2人の演技が見事なだけでなく、作品の隅々まで隙がない。
物書き
感性の解像度が上がる。心が純度を取り戻す。
喪失ばかりの時代で、この映画は“想い”で僕らを修復する。
春の風に乗って届いたのは、明日を生きる希望だった。
映画コラムニスト
恋をすると、人は臆病にもなる、強くもなる。そんな恋がもたらす真っ直ぐな感情を通して、愛する人に寄り添うこと、自分自身を大切にすること、本当の優しさと強さを、この映画から受け取りました。
小説家
手を繋ぐより、抱き締めるより、言葉にしなきゃ伝わらないことは確かにある。でも、どれだけ紡いだ言葉も、運命の前では涙ひとつに勝てやしない。そして最後に残るのは、ピカピカ光って見える弱々しい愛だけだ。