本物の感情、胸を打つほどの正直さ、そして深い人間性に根ざした、ユニークでキャラクター重視の映画を頑固に追求し、創ってきた。脚本を手がけた最新作『The Space Between Us』は、火星で生まれ、地球への道を見つけようとする少年を描いた青春ラブストーリーである。エイサ・バサーフィールド、ゲイリー・オールドマン主演の同作は、2017年に全米公開予定。
ハリウッドには、未製作の優秀な脚本を業界内での人気投票でランキングするリスト“ブラックリスト”がある。ローブは、そのリストに最初に載った脚本の1本「The Only Living Boy in New York」を引っさげて、04年に映画業界に足を踏み入れた。それ以来、脚本家、スクリプト・ドクター(既存の脚本を書き直したり、完成度を高めたりする脚本家)として、継続的に活動し、これまでに、さまざまな映画会社、TV局のために、40本以上の映画、6本のTVパイロット版の脚本を手がけてきた。脚本を担当した主な作品には、ハル・ベリー、ベネチオ・デル・トロ主演の『悲しみが乾くまで』(07)、ケビン・スペイシー、ケイト・ボスワース主演で“カード・カウンティング”を描いたドラマ『ラスベガスをぶっつぶせ』(08)、オリバー・ストーン監督の大ヒット続編『ウォール・ストリート』(10)、ジェニファー・アニストン、ジェイソン・ベイトマン主演の『アラフォー女子のベイビー・プラン』(10・未)、ロン・ハワード監督の『僕が結婚を決めたワケ』(11)、アダム・サンドラー、ジェニファー・アニストン主演の『ウソツキは結婚のはじまり』(11・未)、ヒット・ミュージカルの映画版『ロック・オブ・エイジズ』(12)、ケビン・ジェイムズ、サルマ・ハエック主演の『闘魂先生 Mr.ネバーギブアップ』(12・未)などがある。
引く手あまたの脚本家として成功を収めると、自らが情熱を抱いているプロジェクトに再び集中し始めた。本作『素晴らしきかな、人生』の脚本もその1本で、非常に個人的な意味合いをもつために、6か月間、ほかの仕事を断り、執筆に専念したほどだ。そして、前述の運命的な初脚本の製作が、12年の年月を経てようやく実現。その『The Only Living Boy in New York』はケイト・ベッキンセイル、ジェフ・ブリッジス、ピアース・ブロスナン主演、マーク・ウェブ監督で撮影が開始された。 現在はニューヨーク在住。