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PRODUCTION NOTE

寒くて過酷!なのに笑いの絶えない撮影現場

撮影は2015年1月30日からスタート。1年で最も寒い季節でスケジュールも厳しく、肉体的には相当過酷だったはずだが、とにかく笑い声に包まれた現場だった。キャスト陣の熱のこもった演技に、英監督自らが「カット」をかける前に自分で笑ってしまうのもしょっちゅうだったという。共演者たちもすぐに意気投合、控室ではブームだったお笑いで盛り上がったり、丁度撮影中に誕生日を迎えた我妻三輪子を祝ったりと、本当のクラスメートの様だった。原作の幸田もも子先生も撮影現場を訪問、「皆さん原作のイメージ通り」と太鼓判を押した。目の前で変顔を披露して、「大丈夫ですか」と確認する桐谷美玲に、先生は「完璧すぎます」と爆笑、その後も何度も現場を訪れてキャスト・スタッフを労ってくれた。

撮影前の約束を超えて頑張り度120%の主演女優

監督の指示ではなく、自ら変顔を繰り出したという桐谷美玲。誰も見たことのない表情が満載で、その引き出しの豊富さは、日々新たに研究しているに違いなかった。弘光への衝撃のガン付け顔は、共演の福田彩乃に教わったモノマネを取り入れたという噂だ。池ポチャのシーンは、事前に池に入ったスタッフが、「絶対ムリ!」と叫ぶくらいの真冬の冷たさだったが、桐谷美玲の頑張りで寒さなど微塵も感じさせない真夏の画に仕上がる。ダンスは実は一番苦手だったが、練習で何時間も踊り続けた。坊主頭の特殊メイクに、要した時間は3時間。仕上がりに一番喜んだのは本人で、写真を撮りまくっていた。頑張るだけでなく、楽しむのも美玲流なのだ。

初めは戸惑いながらも全員ノリノリだったご本人出演

原作の面白さは出来るだけ活かそうというコンセプトのもと、原作で、はとりが柳沢慎吾風な表情をしているネタを、柳沢本人にお願いする事にした。脚本には「あばよ!」のひと言だけ。流石に断られるのでは、と心配したが、作品の面白さを理解してもらえ快諾を得られた。柳沢は長時間のヘアメイクと短時間の本番をめいっぱい楽しみ、自身の撮影終了後には、監督や出演者を巻き込み、即興で、警視庁24時ネタまで披露して皆を喜ばせてくれた。映画オリジナルのご本人出演ネタとして、中尾彬と六角精児の出演シーンを創作。桐谷美玲と過去に共演したことのある中尾彬は、「内容は全く意味が分からなかったけれど、桐谷が出ているから出たんだよ」とコメント。しかし大御所の演じるアイスクリームのシーンは、重厚さと軽妙さが絶妙の名シーンとなった。六角精児は山梨の山中での撮影となったが、30分もかからずにOKがでて撮影は終了。「こんな短い出演で花束まで貰ったのは初めて」とのこと。

こだわりぬいたファッションとシーンごとに変わるはとりのヘアメイク

ファッションも大きな見どころの一つ。英監督からは品質感にこだわり、ファッション誌のようにきらびやかに見せたいというオーダーが出された。制服はスタイリスト・浜井貴子のデザイン。イギリスの名門校のようにという監督のリクエストに応えて、大人っぽいダークブラウンでまとめた。冒頭とラストの登校シーンのためだけに、このオリジナル制服を150人のエキストラ分用意したとか!オシャレな制服は参加したエキストラにも大好評だった。その他の私服のシーンも、メイン3キャストが着こなす様は、まさにファッション誌そのもの!と現場でもスタッフからため息が出ていた程。もうひとつの見所は、シーンごとに変わるはとりのヘアスタイル。原作コミックがまさにシーンごとに変わって描かれていた為、普段、実写映画では余り例をみないが、コミックの描写を再現する事に挑戦した。橋本申二率いるヘアメイクチームは細かなリストを作って撮影時44種類ものヘアスタイルを見事に再現した。