舞台、映画、TVでの国際的な活躍で、米アカデミー賞、エミー賞、米映画俳優組合(SAG)賞、トニー賞、複数の英アカデミー(BAFTA)賞、ゴールデングローブ賞を受賞してきた名優。芸術に対する功績を評価され、2003年に大英帝国勲章を受勲し、“デイム”の称号を授与された。06年に英国女王エリザベス2世を演じた『クィーン』で、オスカー、ゴールデングローブ(ドラマ)賞、SAG賞、BAFTA賞の主演女優賞に輝いた。さらに、ロサンゼルスからロンドンまで、文字どおりあらゆる映画批評家協会賞の主演女優賞もさらった。14年には、BAFTAより英アカデミー友愛賞を贈られた。
近年では、13年にHBO放送の伝記映画「Phil Spector」で、TV映画/ミニシリーズ部門の主演女優賞をSAG賞で受賞、エミー賞、ゴールデングローブ賞でノミネートされた。同年にはアニメ『モンスターズ・ユニバーシティ』でハードスクラブル学長の声を演じた。14年には、ラッセ・ハルストレム監督、スティーブン・スピルバーグ、オプラ・ウィンフリー製作の『マダム・マロリーと魔法のスパイス』に出演した。そして15年には3本の出演作が公開。『黄金のアデーレ 名画の帰還』では、第二次世界大戦中にナチスに略奪された家族の絵を取り戻そうと闘うユダヤ系オーストリア人マリア・アルトマンを演じた。『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』では、遠隔操作で航空戦をおこなう世界の陸軍大佐を、『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』では、ヘッダ・ホッパー役を演じた。
1965年、イギリスのナショナル・ユース・シアターでクレオパトラを演じて俳優としての長いキャリアを開始した。その後、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに入団し、「トロイラスとクレシダ」「マクベス」などの作品に出演。72年、著名な舞台演出家・映画監督のピーター・ブルックの劇団に加わり、世界を回った。
映画で本格的にキャリアを開始したのはマイケル・パウエル監督の『としごろ』(69)だが、ジョン・マッケンジー監督の『長く熱い週末』(80・未)で広く注目されるようになった。その後の10年間、さまざまなジャンルの傑作、名作に出演。その主な作品は、ジョン・ブアマン監督の『エクスカリバー』(81)、パット・オコナー監督がアイルランドを舞台に描いたスリラー『キャル』(84/カンヌ国際映画祭とイブニング・スタンダード英国映画賞の主演女優賞を受賞)、ピーター・ウィアー監督の『モスキート・コースト』(86)、ピーター・グリーナウェイ監督の『コックと泥棒、その妻と愛人』(89)、チャールズ・スターリッジ監督の『天使も許さぬ恋ゆえに』(91・未)など。
1994年、ニコラス・ハイトナー監督の『英国万歳!』でシャーロット王妃を演じ、カンヌ国際映画祭女優賞を受賞し、その後、初めてオスカーにノミネートされた(助演女優賞)。2度目のオスカーノミネート(助演女優賞)は、01年のロバート・アルトマン監督作『ゴスフォード・パーク』。メイド頭を演じた同作では、ゴールデングローブ賞とBAFTA賞の助演女優賞にノミネートされたのをはじめ、いくつもの批評家協会賞を受賞し、SAG賞では助演女優賞とキャスト演技賞をダブル受賞した。前述の『クィーン』を挟んで、4度目のオスカーノミネート(主演女優賞)は、ソフィヤ・トルストイを演じた09年のマイケル・ホフマン監督作『終着駅 トルストイの最後の旅』で、ゴールデングローブ賞(ドラマ)にもノミネートされた。12年のサーシャ・ガヴァシ監督作『ヒッチコック』では、ゴールデングローブ賞(ドラマ)とSAG賞の主演女優賞にノミネートされた。
そのほかの主な映画出演作には、『カレンダー・ガールズ』(03)、『二重誘拐』(04)、『サイレンサー』(05)、『消されたヘッドライン』(09)、イスラエルの秘密諜報機関モサドの工作員を演じた『ペイド・バック』(10・未/監督:ジョン・マッデン)、『テンペスト』(10)、『ブライトン・ロック』(10・未)、『RED/レッド』(10)と『REDリターンズ』(13)、ハンガリー人監督イシュトヴァン・サボーの『エメランスの扉』(12・未)などがある。
TVでの代表作といえば、さまざまな賞に輝いた「第一容疑者」シリーズ(91,92,93,95,96,03,06)だろう。ジェーン・テニスン警部(のちに警視)役を演じた同シリーズでは、1作目~3作目(91,92,93)でBAFTA賞、「第一容疑者6」(95)でエミー賞の主演女優賞を受賞など、とくに初期のシリーズで数多くノミネートされた。さらに、このPBSシリーズ最終章「第一容疑者 希望のから」(06)でエミー賞を受賞し、ゴールデングローブ賞にノミネートされた。また、05年にHBOで放送されたミニシリーズ「エリザベス1世 ~愛と陰謀の王宮~」では英国女王エリザベス1世を演じ、エミー賞、ゴールデングローブ賞、SAG賞の主演女優賞を受賞した。
数多いTV出演作にはほかに、「Losing Chase」(96)、「The Passion of Ayn Rand」(99)、「ドア・トゥ・ドア/バッグに愛とまごころを…」(02)などがある。また、「The Roman Spring of Mrs. Stone」(03)ではゴールデングローブ賞、エミー賞、SAG賞にノミネートされた。
舞台でも長く活躍。ロンドンのナショナル・シアターで上演された「喪服の似合うエレクトラ」(03~04)でオリビエ賞主演女優賞にノミネートされた。09年にはナショナル・シアターのステージに再び立ち、ニコラス・ハイトナー演出で「フェードル」に出演した。13年、ロンドンのウエストエンドで、ピーター・モーガン作、スティーブン・ダルドリー演出の「The Audience」の初演でエリザベス2世を演じ、オリビエ賞、イブニング・スタンダード演劇賞、さらに2014年度ワッツオンステージ賞の主演女優賞を受賞。15年のブロードウェイ公演でも同役を再演し、トニー賞主演女優賞(演劇部門)に輝いた。
近年では、13年にHBO放送の伝記映画「Phil Spector」で、TV映画/ミニシリーズ部門の主演女優賞をSAG賞で受賞、エミー賞、ゴールデングローブ賞でノミネートされた。同年にはアニメ『モンスターズ・ユニバーシティ』でハードスクラブル学長の声を演じた。14年には、ラッセ・ハルストレム監督、スティーブン・スピルバーグ、オプラ・ウィンフリー製作の『マダム・マロリーと魔法のスパイス』に出演した。そして15年には3本の出演作が公開。『黄金のアデーレ 名画の帰還』では、第二次世界大戦中にナチスに略奪された家族の絵を取り戻そうと闘うユダヤ系オーストリア人マリア・アルトマンを演じた。『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』では、遠隔操作で航空戦をおこなう世界の陸軍大佐を、『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』では、ヘッダ・ホッパー役を演じた。
1965年、イギリスのナショナル・ユース・シアターでクレオパトラを演じて俳優としての長いキャリアを開始した。その後、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに入団し、「トロイラスとクレシダ」「マクベス」などの作品に出演。72年、著名な舞台演出家・映画監督のピーター・ブルックの劇団に加わり、世界を回った。
映画で本格的にキャリアを開始したのはマイケル・パウエル監督の『としごろ』(69)だが、ジョン・マッケンジー監督の『長く熱い週末』(80・未)で広く注目されるようになった。その後の10年間、さまざまなジャンルの傑作、名作に出演。その主な作品は、ジョン・ブアマン監督の『エクスカリバー』(81)、パット・オコナー監督がアイルランドを舞台に描いたスリラー『キャル』(84/カンヌ国際映画祭とイブニング・スタンダード英国映画賞の主演女優賞を受賞)、ピーター・ウィアー監督の『モスキート・コースト』(86)、ピーター・グリーナウェイ監督の『コックと泥棒、その妻と愛人』(89)、チャールズ・スターリッジ監督の『天使も許さぬ恋ゆえに』(91・未)など。
1994年、ニコラス・ハイトナー監督の『英国万歳!』でシャーロット王妃を演じ、カンヌ国際映画祭女優賞を受賞し、その後、初めてオスカーにノミネートされた(助演女優賞)。2度目のオスカーノミネート(助演女優賞)は、01年のロバート・アルトマン監督作『ゴスフォード・パーク』。メイド頭を演じた同作では、ゴールデングローブ賞とBAFTA賞の助演女優賞にノミネートされたのをはじめ、いくつもの批評家協会賞を受賞し、SAG賞では助演女優賞とキャスト演技賞をダブル受賞した。前述の『クィーン』を挟んで、4度目のオスカーノミネート(主演女優賞)は、ソフィヤ・トルストイを演じた09年のマイケル・ホフマン監督作『終着駅 トルストイの最後の旅』で、ゴールデングローブ賞(ドラマ)にもノミネートされた。12年のサーシャ・ガヴァシ監督作『ヒッチコック』では、ゴールデングローブ賞(ドラマ)とSAG賞の主演女優賞にノミネートされた。
そのほかの主な映画出演作には、『カレンダー・ガールズ』(03)、『二重誘拐』(04)、『サイレンサー』(05)、『消されたヘッドライン』(09)、イスラエルの秘密諜報機関モサドの工作員を演じた『ペイド・バック』(10・未/監督:ジョン・マッデン)、『テンペスト』(10)、『ブライトン・ロック』(10・未)、『RED/レッド』(10)と『REDリターンズ』(13)、ハンガリー人監督イシュトヴァン・サボーの『エメランスの扉』(12・未)などがある。
TVでの代表作といえば、さまざまな賞に輝いた「第一容疑者」シリーズ(91,92,93,95,96,03,06)だろう。ジェーン・テニスン警部(のちに警視)役を演じた同シリーズでは、1作目~3作目(91,92,93)でBAFTA賞、「第一容疑者6」(95)でエミー賞の主演女優賞を受賞など、とくに初期のシリーズで数多くノミネートされた。さらに、このPBSシリーズ最終章「第一容疑者 希望のから」(06)でエミー賞を受賞し、ゴールデングローブ賞にノミネートされた。また、05年にHBOで放送されたミニシリーズ「エリザベス1世 ~愛と陰謀の王宮~」では英国女王エリザベス1世を演じ、エミー賞、ゴールデングローブ賞、SAG賞の主演女優賞を受賞した。
数多いTV出演作にはほかに、「Losing Chase」(96)、「The Passion of Ayn Rand」(99)、「ドア・トゥ・ドア/バッグに愛とまごころを…」(02)などがある。また、「The Roman Spring of Mrs. Stone」(03)ではゴールデングローブ賞、エミー賞、SAG賞にノミネートされた。
舞台でも長く活躍。ロンドンのナショナル・シアターで上演された「喪服の似合うエレクトラ」(03~04)でオリビエ賞主演女優賞にノミネートされた。09年にはナショナル・シアターのステージに再び立ち、ニコラス・ハイトナー演出で「フェードル」に出演した。13年、ロンドンのウエストエンドで、ピーター・モーガン作、スティーブン・ダルドリー演出の「The Audience」の初演でエリザベス2世を演じ、オリビエ賞、イブニング・スタンダード演劇賞、さらに2014年度ワッツオンステージ賞の主演女優賞を受賞。15年のブロードウェイ公演でも同役を再演し、トニー賞主演女優賞(演劇部門)に輝いた。