主人公のキャスティングに
奇跡の2ショットが実現
幅広い層に共感される王道の恋愛映画を目指した製作陣は、「この人しかいない」2人を主人公に起用することに成功した。悠輔役に登坂広臣、美雪役には中条あやみだ。2人について橋本監督は、「登坂さんは勝手にワイルドなイメージを持っていましたが、実際に会って話してみると非常にクレバーな方でした。悠輔役は普段の登坂さんのイメージとは随分違いますが、躊躇することなく高い集中力で演じてくれました。守りに入らず攻める姿勢は素晴らしかったですね。中条さんは、お人形のような役や幽霊のような役が多いと話していましたが、そういう役の次の段階として、生活している1人の女性を演じてもらいました。泣いたり笑ったり怒ったりと感情の豊かな役柄で、誰も知らない顔をたくさん見せてくれましたね」と語る。
フィンランドロケの関係で、物語どおりの順撮りは出来なかったため、初めての出会いや再会のシーンなどは、クランクインの前にリハーサルが繰り返された。「やっていく中でキャラをつかんでいき、こんな感じの人なのではないか、こういう風にやったら面白いのではということを、話し合うというよりは一緒に動きながら作っていきました」と橋本監督は振り返る。