先生!日誌

名作少女コミックの発掘と運命的なキャスティングで、「先生!」が映画化

「非常に普遍的なストーリーであり、魅力的なキャラクターがいっぱい詰まっていることが映画化しようと思った最大の動機です」。そう語るのはプロデューサーの濱名一哉氏(以下、濱名P)。現在、少女コミックからの映画化は確固とした1ジャンルを築くほどの人気ぶりだが、それゆえに他作品との差別化は制作サイドの大命題。「先生!」は03年に連載は終了している作品だが、いわゆる教師と生徒の恋愛を描きながら、ドロドロとしたヘビーな要素やスキャンダラスな視点は皆無。響の真摯に人を想う気持ちや、伊藤の教師としての葛藤を丁寧に描いた原作はどこか文学的で「今も昔も恋をする女性たちの気持ちは変わらない。これならこれまでの少女コミックの映画化作品とは、一線を画すものになる」と確信したという。すぐに映画化への具体的な成立へ向けて動き出した濱名Pが、真っ先に伊藤先生役として思い浮かべたのが生田斗真だった。「ただここ近年の彼は、正統派のラブストーリーには出演していない。30歳を迎えた彼にますます大人の色気を感じていたし、今回は大人の男性の役ですからこれは生田さんしかいないなと思って第一オファーを出させていただきました」。引く手あまたの生田を説得する材料としても、この作品をまとめ上げられる実力のある監督はマスト。

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