CASTING

「BLEACH」の世界にふさわしい、
豪華で独創的なキャスティングが実現！

主人公の黒崎一護を演じた福士蒼汰については、撮影の1年前にはすでに決まっていた。「これだけの大作の主演を任せられ、制服も着こなせる若い俳優は彼しかいなかった」（小岩井P）。『無限の住人』『曇天に笑う』など、今でこそアクション作品への出演が増えたが、キャスティング当時の福士は、ラブストーリーのイメージが強かった。しかし、彼の逞しく男らしい背中が、一護と重なったのだという。「福士くん史上最高に格好良い、熱く頼れる男という新鮮な姿が観られるはず」と小岩井Pは太鼓判を押した。

ヒロイン・朽木ルキア役の杉咲花は、『トイレのピエタ』の演技が決め手だったという。「最後にルキアの芝居で泣かせるためには、彼女の高い演技力が欲しかった。また、一護との友情を描くうえで必要な良い意味での色気のなさと、和の雰囲気もルキアにピッタリでした」（小岩井P）。一護と対峙する死神の朽木白哉と阿散井恋次は、意外なキャスティングでファンを沸かせた。本作のラスボス、白哉の配役には悩んだと小岩井Pは語る。「役者にはない狂気を出したかった。『無限の住人』で主題歌を歌ったMIYAVIさんにお会いした時、ある種の凄みを感じて。『不屈の男 アンブロークン』、『キングコング: 髑髏島の巨神』を拝見し、演技も出来ると知ってすぐにオファーしました」。激しい斬り合いを繰り広げる恋次には、早乙女太一が選ばれた。「舞台で一緒になった俳優たちはみな彼のアクションを絶賛する。日本の俳優の中で一二を争うレベルのアクションです」（小岩井P）。

滅却師・石田雨竜役の吉沢亮については、「新鮮味があり、数年後に台頭する俳優を選びたかったが、まさにその通りになってくれた」と小岩井Pは笑顔で語る。同じく彼がプロデュースした『銀魂』、『ママレード・ボーイ』など人気作にも次々と出演し大ブレイク中の吉沢。「仮面ライダーフォーゼ」以来となる福士との共演も話題を呼んだ。

脇を固める役者陣も、人気と実力を兼ね備えた面々が集結した。一護の両親には江口洋介と長澤まさみの豪華キャストを揃え、確実な演技力と存在感で本作を支える。一護のクラスメイト・井上織姫と茶渡泰虎には、高い演技力で映画出演が続く真野恵里菜と、原作から抜け出たような長身で屈強な体躯の小柳友といったフレッシュな逸材が選ばれた。ミステリアスで掴みどころのない浦原喜助役は、最初から田辺誠一のイメージだったが、スケジュールが合わず、本人と現場にかなり無理なお願いとなったものの「田辺さんだからこそ浦原が持つ飄々とした雰囲気を出してくれたと思います」と小岩井Ｐは振り返る。